距離 ページ18
Aside
どういう状況？？
え、
ｶﾞｼｯ
A「な、な、な、ナナミン？な、ナナミン？疲れてる？分かった、急いで特級になる」
ｶﾞｼｯ
建人「それは許しません。貴方は万年4級で底辺はいずり回って安全にいてください」
勢い余って七海の肩をｶﾞｼｯと掴めば、七海が私の肩を掴み返すという掴み合いになった。
ｸﾞｲｸﾞｲ
A「な、ナナミン、なんで肩引っ張るの...」
建人「目でも瞑っていてください」
A「ナンデナンデ、ナンデ！？」
めちゃめちゃキョドッている私にため息をつかれた。
え、私がため息つかれるの？？
え、私が悪いん？？
建人「はぁ...そこまであからさまに怖がられるなら、閉まっておけばよかった」
それだけ言えば手を離して「ほら、帰りますよ」と一言。
そこから補助監督の運転する車に乗り込んでも無言。
気まずい雰囲気だった。
私が七海を傷つけてしまったのは明白。
高専の前で降りたとき、私から声をかけた。
A「少しだけ、話しませんか？」
そう言えば驚いた顔の七海。
でも「分かりました」と私についてきてくれた。
A「なんというか、みんなが私に少し距離を置いてくれてたのは分かってるの」
仲良くなろうと近づき過ぎれば私が怯えてしまう。
生前はみんな私が怖がらず何とか言葉を交わせる程度の距離感を保ってくれていた。
A「でも、最近はそうじゃなくて。ゼロ距離っていうのかな。変な距離感を取っ払った感じ」
でも、今世っていうのかな。
硝子や夏油、五条、七海もそう。
距離を置く事ができないほど私へ色々な気持ちや感情を抱えているのを初めて見て、心のどこかで安心した気がした。
私の両親のように。
みんな私を鬼の子だと思って、でも"同期"だから"先輩"だからという理由で仕方なく仲良くしてくれてるだけだと思ってた。
だから私は自分を卑下した。
私なんかが君たちと話すのは憚られるって。
A「だから、私も少しずつその距離感に適応したいし、みんなの気持ちに答えたいの」
心の中で少しの安心を感じられてから、少しずつ君たちとたくさん話したいと思った。君たちを沢山知りたいと思った。
A「七海が向けてくれる好意に、どう答えたらいいか分からなくて、誰かに好意を向けられた事なんて無くて戸惑ってるだけで、決して怖がってるわけじゃないの」
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みんちょ - うへー！最&高。主様天才？もしくは神？？応援するしかないでしょう！！ (12月13日 15時) (
レス) @page7 id: 15c3edd684 (このIDを非表示/違反報告)
しんらん(プロフ) - コメ失礼します。一作目から話に引き込まれて最新話まで読んでしまいました！話の書き方がうまくて尊敬です…！恵や五条達との関係性の変化や今後の展開が気になりすぎます。更新大変だと思いますが、無理せず自分のペースで頑張ってください！応援してます💗 (12月12日 22時) (レス) id: 60887a943f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊織 凛 | 作成日時：2023年12月12日 15時
