呪霊 ページ6
Aside
居場所を提供してほしい。
その対価として人間には絶対に危害を加えない。
そういう呪霊。
この呪霊が強いと言っても私なら倒せる気がしている。
しかしこの呪霊自身、おそらく特級クラスの力があるのだから誰かに居場所を提供してもらわなくても生きていける。
お互いに利益がどこにあるのかは分からない。
でも、どこか放ってはおけず了承した。
だが呪霊が家の敷地内にいるという状況が気になって気になって少し任務でヘマをしてしまった。
家に急いで帰るももうだいぶ明るい。
血がついた服を見て起きていた津美紀ちゃんや恵くんが泣きださないとも限らない...
花御「先程まで子供の泣き声がしていましたから、中を確認すれば疲れて寝てしまったようです」
花を見ながらそう言う呪霊。
泣いていた?
津美紀ちゃんが?それとも恵くん?
呪霊の言葉を頼りに静かに中にはいれば確かに静かで何も聞こえない。
急いで応急処置を済ませ服を着替えて寝室に向かいました。
津美紀「おかあ、さん?」
ひょっこりと顔を出した津美紀ちゃんに「どうかしたの?」と聞けば泣きそうだった。
津美紀「恵が、夜中にトイレに起きて...帰ってきたら外に何かいるって、、沢山泣いて、泣きやまなくて、ごめんなさい、ヒクッ」
泣きだしてしまった津美紀ちゃんの背中を優しく擦る。
恵くんには、外の呪霊が、見えてる?
津美紀ちゃんもあまり寝ていなかったのか泣き止めばぐっすり。
学校と幼稚園には電話をしておきましょうか...
二人が起きるまで起こさずのんびり傷の治療をする。
反転術式を使えば徐々にだが傷が治っていく。
硝子のように他者には使えない上に、私は癒すという行為が苦手なのか中々うまく治らない。
傷を治し終わりお風呂に入った頃に二人は起きてきた。
津美紀「お母さん、学校が!どうしよう、、」
困り果てた津美紀ちゃんにお電話しておきましたよ。と言えば安堵の表情。
ギュッ
恵「お母さん、、外になんかいる」
やっぱり恵には見えているらしい。
A「外にいるのは、お母さんのお友達なの。だから恵くんも津美紀ちゃんもそっとしておいてあげて?」
そう言えば津美紀ちゃんはうん!と返事をするが恵くんはどうも腑に落ちないらしい。
津美紀「あ、お花に水あげてこないと!!」
津美紀ちゃんはパタパタと走って行った。
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虹心(プロフ) - 初コメ失礼します!この作品とっても面白いので大好きです!更新頑張って下さい! (12月7日 14時) (レス) id: 9e6108b140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2023年12月6日 9時