高専 ページ3
Aside
五条くんの許嫁の話がなくなったあと、ほんの数ヶ月だけ高専に通ったことがあった。
たまたま術師として知り合いであった夜蛾さんが私の両親を説得して高専に入学させてもらった。
私はいつも受け身で、言われた事しかやってこなかった。
でも、夜蛾さんはほんの数ヶ月の間に私を変えた。
家で五条くんと共に軽く稽古をつけられた程度だった私の術式を伸ばしてくれたのも夜蛾さんだった。
そして..."家族"を教えてくれたのも...
夜蛾「すまなかった...」
目の前に座っていた夜蛾さんは地面に頭をつける形で土下座をした。
A「や、やめてくださいよ、夜蛾さん...。夜蛾さんに黙って高専を去った私が悪いんですよ...」
高専にいたときは何もかもが新鮮で。
呪霊を払う。
ただそれだけなのに大冒険でもしているような、そんな興奮をしていた。
私が高専を去る1週間くらい前。
ちょうどこの間と同じような理由で実家に呼び出され、帰ってすぐに禪院に行けと命じられた。
またお父様に私の人生を決められてしまうの？
拳を強く握り、人生で初めて「嫌だ」と声を振り絞った。
それに返ってきたのは沈黙。
可も不可もなにも返ってこなかった。
顔を上げてお父様を見たときに見えた使用人やお父様の顔は...
"失望"
ゴミでも見るような目で私を見た。
情けない事に、私はたったそれだけで禪院に向かってしまった。
両親を説得して高専に入学させてくれた夜蛾さんにお礼の一つも言わずに...高専を去った。
夜蛾「A、」
ｶﾞｼｯ
夜蛾さんは涙をためて私の肩を力強く掴んだ。
夜蛾「まだ間に合う、まだ取り返しなんていくらでもつく！高専に来い！！」
高専に、行く？
私が、
でも、頭を過ぎったのは恵や津美紀たちの顔だった。
A「考え、させてもらえませんか？」
まだ、間に合ったとしても...
子どもたちの成長は待った無し。
過ぎ去ってしまえば間に合わない。
私は私がやりたいことの為に恵たちの成長を見られないかもしれない。
それは、私が目指していた母親の像ではなかった。
夜蛾「あぁ、いくらでも待とう」
「騒ぎ立ててすまなかった」と夜蛾さんはお線香をあげて帰っていった。
私が...高専に？
あの興奮をもう一度...
そう考える私は年相応、あるいは今より幼かっただろう。
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お松 - クォーターオモロｗｗいやーまじでこれ好き♡更新頑張ってください！ (11月25日 17時) (
レス) @page20 id: f0ee455632 (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - ドンピシャハマりました🙇♀マジでめっちゃ好きです！！他の作品も見せてもらっていますがどれも最高です✨後、七海のワタシ、クォーターのところめっちゃ好きですww吹いちゃいましたww本当に最高です✨更新頑張ってください❗ (8月7日 9時) (レス) @page21 id: 90fd568f40 (このIDを非表示/違反報告)
わんだほーい！ - すごく好きです！更新がんばってください！！ (8月6日 4時) (レス) @page17 id: 387c9e438b (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - シリアスにゴリラは強過ぎて笑いました！ (8月5日 17時) (レス) @page18 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
一般星人 - イケメンが増える増える…頑張ってください！ (8月5日 14時) (レス) id: 68366e79b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊織 凛 | 作成日時：2023年8月2日 4時
