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平和 ページ6

Aside

袈裟を着た男とは話が驚くほど合った。
弱気を助け、人々が平和に暮らせる世界をつくりたい。

そう幸福論をといている教祖だった。

「私にも同じものが見えるんだ。でも...」

男は呪霊操術という力を使うらしく、決して表立って使うことができない異端な術だと自身を卑下していた。

A「大丈夫。人々に幸せになってほしいのは同じじゃないか!」

その男とはそれ以来頻繁に会うようになった。
いつかの未来の理想を語り合い、平和を願い合った。

そしてある年、恩人である武将に沢山の家臣と共に呼び出された。

死期を悟ったその人は...一人一人に呪いを刻んで逝った。

ー己の正義に溺れぬようになー

貴方は数え切れないほどの家臣たちを率いた武将なのだから、きっと私の事なんて覚えていない。

でも、その言葉は正しかった。

江戸時代にもなると平和だった。
争いごとが減り呪霊も伴って減っていった。
そうすれば、周りには奇妙な噂が流れ始める。

ーあのお方を呪い殺したのはアヤツではないのかー

恩人であった武将を私が呪い殺したという噂。
平和になり、争いごとがあった時代から刺激を求めてたった噂は業火のごとく燃え広がった。

私は表立って歩くことも出来なくなり、無実の罪で人相書(今で言う指名手配書)が出回った。

「A!行ってはいけない!!」

教祖の男が匿ってくれてはいた。
最後まで、この男だけが私の味方だった。

A「私がいなくなれば、人々は夜も眠れるようになる。ほら、平和になるよ?」

私が男に最後に放った言葉はそれだった。
隠すこともせず大通りを歩けば殴られ、蹴られ、踏みつけられ...

術師術師と私に助けを求めていた人々が、
今や私を殺したがってる。

みんな...自分ばっかり...
自分が一番幸せじゃないと気がすまない。
自分の幸せのためなら助けてくれた人でも平気で手にかける。

あぁ、私、なんでこんな奴ら助けてたんだろ...

散々痛い思いをさせられ、最後は巻をくべられ焼かれた。
轟々と燃える炎に飛び込む一人のずぶ濡れの男。

「君は、死ぬべき人じゃない!!」

最後の力で男を遠くへ突き飛ばせば記憶は薄れていった。

不自然に作られた前髪の貴方は...何って名前だったかな...







傑「泣いてる?」

昔を思い出して酷い目覚め。
目を開ければ横になった夏がいた。

A「バナナかと思ったら夏の前髪だった」

傑「表でろ」

吉日→←愛着



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moo(プロフ) - リクエスト作品ありがとうございます!ギャグとシリアスのハーモニーが最高に面白かったです!夏呼びが堪らなく愛おしいですー! (7月12日 4時) (レス) @page15 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 初コメ失礼します。七海建人のビビリなウサギちゃんと言うお話が大好きでいたのですが、伊織様だと知らず、ビビりましたw続編なのですが出ていないのでバグだと思います。もう一度設定する事をお勧めします!多分治ると思うので...更新無理のない程度で頑張ってください (7月10日 14時) (レス) @page12 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2023年7月9日 19時

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