願い ページ10
Aside
悟「これがお前にとって、呪いの言葉になってもいい。俺にとってはお前の恩返しなんてどうでもいいからだ。興味もない。ただ...
生きろ」
主、なんで...?
この姿の私は、主にとってただの女でしかないのに...
悟「恩人がお前に何をしたか知らねぇが、見返り求めて売った恩なら、俺がボコボコにしてやる 」
真っ直ぐに言う主。
サングラスの隙間から少し見える宝石のような瞳は、私を見つめていた。
悟「とりあえず寝とけ。俺の部屋な。見張る」
下から見る主の顔は、犬の姿だったときに沢山見た。
でも、こんなにも険しい顔をした主を見たのは初めてかもしれない。
悟「あ、言っとくが襲わねぇからな。お前みたいな貧相な女興味ねぇ。年上の巨乳がタイプだ覚えとけ」
「フン」と言い切る主に思わず笑みが溢れた。
主の部屋のベッドに寝かされれば睡魔が襲ってきた。
まだ、寝たくない...
主が、こんなに近くにいるのに...
起きたらきっと、また遠くにいるんだ...
行かないで...
悟「本当に、髪フワフワ...」
主が頭を撫でてくれた。
いつもみたいに。
沢山撫でたあと最後に2回、ポンポンってするやつだ...
悟「おやすみ..."A"」
最後が良く聞き取れなかったけれど、
ゆっくり意識を手放した。
◆
◆
◆
悟side
あの女を部屋のベッドに下ろせば、相棒みたいな匂いがした。
頭を撫でれば相棒みたいな触り心地がした。
どうしよう。
どうすればいい?
俺にとって相棒はたった1匹だけなのに。
相棒と女を重ねて同情してる。
もう、見ないふりなんてできないほどに...
相棒によく似た女が死んだとなれば、俺はどうなる?
冷静でいられるのか?
無理に決まってる。
女の手を握った。
細くて折れてしまいそうだった。
でも、しっかりと握った。
相棒、俺と出会ったときの事覚えていただろうか。
真っ白な毛は染めたのかってくらい真っ黒で生え変わるまで黒かった。
大型犬ほどの大きさがあるのに、その時は痩せ過ぎて中型犬ほどのサイズしかなかった。
悟「A...A、A...」
こんなに痩せ細って死にそうな女でも、綺麗な白い髪と俺に似た水色の瞳。
Aって名前がよく似合う...
相棒にもきっと、よく似合ってた...
悟「死ぬなよ...俺が絶対なんとかしてやるから...」
その言葉は相棒に言ったのか、この女に言ったのか、あるいはどちらにも言ったのか...俺さえもわからなかった。
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巴 - ごめんなさい、送信時に変な所触って?が付いてしまいました。 (2023年4月16日 21時) (レス) @page37 id: b4602eea55 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 夢主ちゃんの犬っぽい気持ちや仕草は伊織さま?のお兄さん犬の愛の現れですね。私も愛犬がいましたが遠方に嫁ぎ看取れなかったのでお気持ちお察しします。でもね、重い愛でいいじゃない。人生全身全霊ブッ込んで愛する事って幸せよ? (2023年4月16日 21時) (レス) @page37 id: b4602eea55 (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - 長々と長文失礼しました (2023年4月6日 7時) (レス) id: d7d4626c6d (このIDを非表示/違反報告)
三隣亡 - 初めまして伊織凛様、僕はここ最近バッドエンドばかりを見ていたためこういうほっこり系は非常に和んで見ていて癒されます〜この作品は是非ともこのまま平和でいって欲しいものです(あくまで僕個人の意見です)これからも物語を見させていただきます。応援してます! (2023年4月6日 7時) (レス) @page26 id: d7d4626c6d (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - か、かわいいぃぃ(*´`)♡ 癒しです…人間の姿で主にイチャイチャして欲しい(( デレデレになる五条さん(なるかな?)楽しみにしてます笑笑 更新頑張って下さい! (2023年3月28日 0時) (レス) @page19 id: 782ae98ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2023年3月12日 23時