五条悟の愛犬ちゃん

任務 ページ3

Aside

傑「ちょっと、悟！会ったばかりでそれは失礼だろう？」

悟「うるせぇ。そいつがそんな名前してんのが悪いんだろ」

主から、怒りと同時に寂しさ、悲しさの匂いがした。
私が突然いなくなって、きっとすごくショックだったのかな。
自意識過剰かもしれない。
だが、そう思えば、罪悪感が蓋をしきれないほど溢れだした。

私が"任務"を遂行できたとき、また主の元へ戻ってもいいかな？
私もまだ沢山主とやり残した事があるんだ...
自分勝手だよね？

悟「なんとか、言えよ」

入り口から私の座る席の前まで歩いてきた主は泣き出しそうな匂いを漂わせていた。

A「特に何もない」

Aって名前。主が考えてくれていた私の名前のリストに...あった名前なんだもんね...

そりゃ、勝手に消えて、大切に考えてくれた名前を使われれば、怒るよね。

すべて終わったら、絶対に沢山謝る。許してくれなくてもいい...
どんな罰でも受ける...

悟「...ﾁｯ」

そう言えば主は教室を出ていってしまった。

傑「ごめんね。自販機の前で会ったときはあんな風じゃなかったんだ。多分、何かあったのかもしれないし、許してあげてくれないかな？」

許してあげる、か。
言われて当然な事を言われているだけ。
だから...

A「気にしてない」

硝子「うわ、A優しすぎ」

私はただ受け止めるしかできない。

◆

◆

◆

私が主の元を離れる事になったのは、いつものように主の帰りを部屋で待っていた時だった。

侍女「上層部からお達しが来たそうです。特級呪霊"犬神"は、我々呪術師へ忠実なる者である事を示せ。でなければ、犬神の処分、あるいは封印を五条悟に命令。後に五条悟及び五条家への処分を言い渡すそうです」

そう侍女がやってきて告げた。

侍女「当主様より伝言を預かっております。悟様との契約を直ちに解約し、人に化け高専へ迎えとのことです。実力を示し呪霊を祓い1級術師となれば信頼に値するだろとおっしゃっていました」

細かい注意事項があり、一切主からのサポートなどは受けてはいけない。
そして、上層部からそんな指示が来ていると知れば大騒ぎするのは目に見えているため一切情報を漏らさない。
そして、主には...

主不在の中、犬神が五条家の人間に牙を向いたため御三家総出で祓ったと伝えるというものだった...

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