五条悟の愛犬ちゃん

逃げ ページ13

Aside

監視役の硝子にまだ寝てろ〜と目を開ける度に眉間のあたりをグリグリされる...

それが結構眠気覚める原因なんだけどな...

悟「硝子〜いる〜？」

傑「任務終わったよ。Aもまだ顔色悪いけどマシにはなった？」

目を閉じる直前に主と傑の声がした。
主が、帰ってきた！！

いつも私は主の帰りをジッと待ってた。
だから、帰ってきた主の声を聞くと飛びつきたくなってしまう。
でも、今は思うように体が動かないから、もどかしくも幸いだった...

傑にコクリと頷けばすかさず硝子が「嘘つけww」と笑いながら返してきた。
嘘じゃないよ。
主を見るだけでいつでも元気になれる...
嘘じゃ...

悟「話がある。寝てていいから聞け」

険しい顔の主が近くに来てくれた。
何が、あったんだろうか？
私がまた何か...

悟「今から契約する。お前に拒否権はねぇから。俺はお前に呪力を提供する、代わりにお前は俺の親友になれ。嘘とか禁止だからな！困ったら頼り頼られも親友の役目だからな！」

「それ、さっき私が悟に教えたやつじゃないか...」と傑が深いため息をついた。

え？
それは...

A「ダメ...絶対」

主からのサポートは禁止されてる...
バレたら、、、

私の頭はパニックになった。

逃げるしかない

でも逃げられるわけ無い

それを繰り返すだけでいい案が出る訳じゃない。

悟「それはこっちのセリフだ！契約なんてしたもん勝ちだろ大人しく契約しとけ！」

主は楽しそうな顔をしている。
きっと、主にとって名案だったんだ。
そういう時の顔だった...

傑「あ、悟。悟に夜蛾先生が用事があるって言ってたよ。私達が説得しておくから早く行ってきた方がいい」

悟「は？これ終わってからでいいだろ 」

傑「悟。説得は大事だよ。無理やり契約して上辺だけの親友だなんて嫌だろう？」

悟「へいへい、分かったからちゃんとしとけよ！」

主が居なくなっても多分逃げられない...
でも、主と傑の二人から逃げるよりはずっと...

傑「悟も疎いよね本当に。A、君が悟の相棒なんだろう？」

へ？

傑「なんでそう思ったかは追々話すとして、Aにチャンスをあげる。最初に契約だ。私と硝子は君が逃げるのを見逃してあげる。その代わり、悟が君を掴まえられたら君は素直に悟になにがあったのか話してあげて。私達には君の気が向けば話せばいい」

頭をﾎﾟﾝﾎﾟﾝと撫でる傑は優しい笑みを浮かべていた。

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