意外な才能 ページ3
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次の日の朝。
錆兎が目覚めると、外からは声がしていた。
鱗滝「ほぉ、なかなかやるな」
A「当たり前でしょう。自分に才がなければこれ程まで捻くれた性格にはなっていないもの!」
錆兎が外に出てみれば昨日まであんなに泣き言ばかり言っていたAが木刀を持ち、鱗滝と互角か、あるいはそれ以上に渡り合っていた。
それを見た錆兎は昨日のある光景を思い出していた。
ーーー
A「絶対嫌!嫌だから!本当に、本当にやめて!近くによらないで!キモいから!って!来ないでってマジで!!ごめん!キモくないから!かっこいいから!いやぁぁぁぁっ!!」
ーーー
別に珍しくもないゴキブリに小枝を振りながらあっちに行けと言っていたAの姿だった。
執事のわんこ以外はみんな「何言ってんだこいつ」みたいな冷めた目で見ていた。
錆兎(あのへっぴり腰が...ここまで...)
A「よし!一本っ!!」
バキッ
Aが一本と叫ぶとAが鱗滝に木刀を振り下ろす瞬間だった。
だが鱗滝も伊達に育手をやっていない。
Aの木刀を自身の木刀で止めた。
だが、
錆兎「木刀折るって...どんな怪力してる...この女...」
鱗滝の木刀を貫通して頭ギリギリで自身の木刀を止めた。
これには鱗滝も酷く驚いていた。
執事「A様は我流ではありますが剣道モドキをやっていますから。その腕前はさることながら、A様の剣さばきは舞のようだと大変多くの方からお褒めの言葉をいただけるほどです」
そう苦い顔をするわんこに鱗滝や錆兎は首を傾げた。
執事「A様は文武両道で、どの分野においても優れたお方なのですが、それ故天狗になってしまわれ、友達の一人もできず...(ウルウル」
そうわんこが言えば「あぁ、なるほど」と二人揃って声に出した。
A「な、なるほどじゃないわよ!友人の一人や二人いるわよ!」
そうAが言えば、鱗滝は「かわいそうに...」、わんこは「おいたわしや...」と目を潤ませた。そして錆兎は...
錆兎「いけ好かないやつだと思ったが、寂しい奴だったんだな」
ドンマイとでも言いたげにAの肩に手を置いた。
A「よ、よけいなお世話よ!いるわよ友人くらい!いいわ!連れてきてあげるわよ!覚悟しなさい!!」
そう言ってAは何処かへ走っていってしまったという...
鱗滝「お前も大変だな...」
執事「いえ、仕事ですから...」
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とわ(プロフ) - すごく面白いです!質問ですが執事さんっていくつぐらいですか? (2019年9月13日 8時) (レス) id: a4e9e4fefa (このIDを非表示/違反報告)
安倍川餅 Gurmi(プロフ) - 村田さんの溢れ出す常識人ママン感...あ、好きです!これからも頑張って下さい! (2019年9月11日 23時) (レス) id: e64fb17954 (このIDを非表示/違反報告)
二次元は癒し(プロフ) - こんなに面白い作品久しぶりに読みましたw更新頑張って下さい。応援してます! (2019年9月11日 20時) (レス) id: 39bcbfc432 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください! (2019年9月1日 8時) (レス) id: a4b65807ec (このIDを非表示/違反報告)
りな - 最高!!この作品めちゃくちゃ良かったです!!面白かったです!!更新楽しみにしてます!応援します!! (2019年8月27日 5時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊織 凛 | 作成日時:2019年8月25日 20時