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第十六話 「体育祭、二人の距離」:1 ページ2

10月第一週目の土曜日、にじさんじ高等学校でも指折りのビックイベントが開催される日。

___体育祭。

幸いにも今日は朝から天に恵まれ、雲一つない快晴となった。

私は、というと。根っからのインドア派である私は、小中共にこのイベントが嫌いだった。

だが今年は違った。生徒会に入って、ハヤトさんと共に仕事をして、夢追さんや緑仙さんと一緒にいるうちに、私の性格はずいぶんと変わったみたいだった。



「あんた、今年になってからずいぶんと明るくなったね」

最近母親から言われた言葉。私は思わず耳を疑った。不思議そうにしていると、母親は笑って言葉を続ける。

「今まで友達と遊ぶこともなかったあんたが、夏休みに友達と一緒に買い物行くって言った時はびっくりしたよ。
良い友達ができて本当に良かったね、A」

母親は私の顔を見て、心底ほっとしたかのように笑った。

そんなに嬉しそうな母の顔を見たのは何年ぶりだっただろうか。



校長先生がお決まりの言葉を述べ終わり、入れ替わるように生徒会長であるハヤトさんが朝礼台に上った瞬間女子生徒がざわめいていた。

「ねぇ…普段の制服姿の生徒会長もかっこいいけど…」

「体操服もかっこいい…よね!!」

きゃー、と黄色い声を上げ騒いでいる女子生徒たちを横目に、私は生徒会の一員として朝礼台の横でサポートに回っていた。

はきはきとした通る声で言葉を述べる彼の姿は、初秋の陽に照らされて輝いていた。

「体育祭、二人の距離」:2→←第十五話 「体育祭前日準備」



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設定タグ:夢小説 , 加賀美ハヤト , 2434   
作品ジャンル:ラブコメ
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こみ - 私もこの1年間高2A組だったのですごく嬉しかったです!幸せでした! (2021年4月4日 15時) (レス) id: a0adc0f2be (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - ばちぅ兼もてゃさん» こんにちは。コメント、そして読了ありがとうございます!続編の方は別のお話と同時進行の予定ですので、もうしばらくお待ちください。 (2020年6月20日 18時) (レス) id: 472e77b4e7 (このIDを非表示/違反報告)
ばちぅ兼もてゃ - こんにちは...ばちぅ兼もてゃです...最初から最後まで全部読んでました、執筆お疲れ様でした!続編も楽しみにしてますね、もちろん読みます (2020年6月20日 18時) (レス) id: 603073c1b4 (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 蒼渇さん» 蒼渇さん、コメントありがとうございます。楽しんで頂けたようで何よりです。よければこれからもお付き合い頂ければ励みになります。 (2020年6月2日 14時) (レス) id: 472e77b4e7 (このIDを非表示/違反報告)
蒼渇(プロフ) - ひぇ…めちゃくちゃキュンって来ました…好きです!!!!!!!無理せず更新頑張って下さい! (2020年6月2日 10時) (レス) id: c685f96854 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊織 | 作成日時:2020年5月30日 14時

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