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◻️ ページ14

「先生って告白されたことあるんですか?」




「そりゃね〜もう今結婚してるし。」




そう言って薬指についている指輪を見せる。





「いいなぁ私も好きな人に告白されたい!」





「へぇ好きな子おんの?誰?クラスの子?」





「えーっとね…」





先生になりたい。という夢を叶えて高校に務めてからはや10年経とうとしている。



今は私が受け持っているクラスの子の桃川と話している。





年頃ということもあり恋バナをすることも多い。




「あぁあったあった!」





彼女は私にスマホの画面を見せてくる。





そこにはかっこいい4人の男性が写っていた。





「浦島坂田船言うんですけどね、この坂田さんって人が好きなんですよ!」





「へぇそうなんや。かっこええな。先生も好きなりそうやわぁ」





少し冗談っぽく言うと彼女は焦り出す。





「えぇ、坂田さんはやめてください!絶対先生にはかなわへんから!」





その後に、先生可愛いもんと付け足す。褒めるのが上手なことだ。





「でも浦島坂田船は好きなって欲しいからなぁ…志麻さんとかどうですか?」






その名前を聞いてふと中学時代を思い出した。





「どの人?」



「この人この人!」




彼女が指を指したのは4人の中でも少し大人っぽい雰囲気の人だった。





私が知っている人とは遠いが、でも近くもある。





なんとなく、確信した。






彼は、私が昔好きだった志麻だ。





こんな風になったんだ。私が知っている志麻はいかにも中学生な時だけだから、少し寂しくもなる。






「昔、好きやった人に似てるわ。」






なんて言って濁す。




私は今の彼を何も知らないから。





「えぇそうなんですか!じゃあオススメの曲紹介するんで聞いてください!」





音楽サイトを開いたスマホをスクロールしていって曲を探し出す。




その時ちょうど昼休みの終了を知らせるチャイムがなった。





「あ、とりあえず…これは私が浦島坂田船の中で1番好きな曲です!」





「年に一夜の恋模様…?」




スマホにメモだけ残しておく。





「また聞いとくからはよ教室行きや。」




「はーい!また来まーす!」






そういい彼女は笑いながら部屋を出ていった。

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作者名:莉緒 | 作成日時:2021年11月15日 22時

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