romance―現実主義者ですが― 【幸村精市】

romance。。。３ ページ4

「おはよー」

「あ、A。おはよー」




教室に入るとクラスメイトから挨拶。







貴「おう、おはよう！」


私も普通に挨拶を返す。

なんて平和なんだろうね・・・。









重たい荷物を置いて自分の席に座る。




貴「ふー・・・どっこいせ。」

「A、女子力のかけらも無い声をださないでよー」

貴「そりゃ悪かったね。」





肩に乗っかっていた重い荷物がどいたんだ。

どっこいせ、とも言いたくなるわ。









「やっぱりアンタが幸村様の幼馴染だなんて信じられないわ・・・」

「Aってこの学校の中じゃ異質だもんねーｗｗ」





面白そうに私を見るアンタらも異質だと思うぞ。







それに・・・


貴「私は幸村精市とは関係無い。」






家が隣で昔からの知り合いと言うだけ。

幼馴染という枠で一緒にくくらないでもらいたいね。









「あいっかわらず幸村君が嫌いなのねぇ・・・」


貴「もちろんだとも。」





あんな奴なんで人気があるのかすら分からない。









私とすれ違えば悪態をつき、


目が少し合えば鼻で笑われ、






極めつけは、あの外面の良さ。









他の奴には女子殺しのキラースマイルでニッコリ。


私にはごみでも見るかのように上から見下したように笑いやがる。









貴「あの笑顔・・・っ！思い出すだけで胸糞悪くなる！！」



鳥肌がたつね！！

何考えてるか分からないあの笑顔。




昔っからそうだ。






自分を見せずに相手を観察するような目。


大嫌いだ。









「えー、あの儚げな笑顔すてきじゃん」


「ねっ！人当たりもいいし運動も勉強も完璧だもん！」





外面だけは良いからね・・・。









貴「お前ら男見る目が悪い！！」


「「本が恋人のアンタよりマシ。」」






・・・。


何も言い返せないのが辛い←←









とにもかくにも


私は幸村精市とすこぶる相性が悪いのだ。






それ故に常日頃から顔を合わせないように努力をしている。






それだけ理解してくれたら問題ない。

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