【gr】総統閣下の有能秘書【君に恋する】 (ページ14)

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14話ページ14

gr side

バンッと大きな音を立てて総統室のドアが開く。

入ってきたのは大先生だった。

ut「グルちゃん！Aちゃんが...！」

大先生がそう言いながら部屋に駆け込んできた。

大先生が言うには、作戦は失敗。

マリーという今日入ってきたメイドがやはりスパイだったようで、昨日きた観光客のコーザと共にAを連れ去ったそうだ。

gr「やはりか...」

俺は大先生から作戦を聞かされた時にもしかしたらAに何かあるかも、と言われていた為、冷静だった。

そして対策も一応は考えてある。

tn「グルさん？！なんでそんな冷静なんや？！Aのこと心配やないんか？！」

俺と一緒に総統室で仕事をしていたトン氏が叫ぶように言いながら俺に詰め寄る。

それもそのはず。この作戦を知っていたのは俺と大先生だけだからな。

gr「トン氏、落ち着け。大先生、相手からは何か来ていないか？」

俺が威圧するようにトン氏に言えば、彼はうぐっ、と言い詰まる。

大先生はというと一枚の紙を差し出してきた。

しかし俺はα国は書類に毒が塗ってあることが多く、毒などが塗られてないか心配になり受け取れずにいた。

彼は俺のそんな心情を察してか、毒のチェックは済んでるで、と言っていた為俺は安心して受け取る。

こういうところで有能だからな、こいつは。

俺が大先生に感心しつつその紙を読んだ。

するとそこには、Aを返して欲しければα国に降伏宣言をしろ。逆に攻めてきた場合は、Aを殺す、という意味のものだった。

最悪の自体として想定はしていたが本当になってしまうとはな...

A、必ず助けに行ってやるからな。