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3話 ページ3

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「『行ってきまーす』」


涼太と一緒に家を出て、バス停まで2人で歩いていく。


特に会話もなく、時間にも余裕があるためのんびりと歩く。


頭のいい涼太は私立中に通っていて、私も勉強はできるため、私立の進学校に通っている。


よって、電車は違えど駅までは一緒なため、何時も一緒にバスに乗っている。


バス停に着けば、いつも居る人達が数名並んでいて、その最後尾に並ぶ。


その人の中には私と同じ制服の男子も居て、校内ではいつも見ないから、と勝手に先輩だと思っている。


顔もマスクをしているためあまり見たことはないのだが、オーラからしてイケメンであり、私はいつも会う彼だけはよく覚えていた。


なにせあの鮮やかな金髪に、海を写したかのような瞳で、記憶にも残る。


そんな思考もほどほどにバスが遠くから見え、間もなく着くことを察する。


そろそろか、とスマホを触っていた手を止め、バックの中を漁って、定期を出そうとする。


しかしそこで少し焦ってしまったのがいけなかったのか、ケースに入った定期がケースごと地面に落ちてしまった。


拾わなきゃ、と思い手を伸ばした時、横からサッと手が伸び、はい、と少し掠れた声と共に差し出された。


『あ、ありがとうございます...』


「い、いや、こっちも勝手に拾ってしまって、すんません」


お互いにペコリと会釈し、再び前を向く。


ぽくぽくぽくぽく、チーン...と脳の思考が停止し、拾って貰った定期を眺める。


アッ、てかめっちゃキャラ物だったけどバレてないよね...


そんな風に私は隣のイケメンな男子との初会話にドギマギして、涼太に引かれるままバスに乗った。



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イオ(プロフ) - ウルフ・レトさん» ウルフ・レトさんコメントありがとうございます!そういっていただけて嬉しいです!最後まで読んでいただきありがとうございました! (2021年11月29日 17時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 完結おめでとうございます!ふと、目に入って読んでいたら気づけば、あとがきまでいってました。文書の書き方といい、全てに惚れました。そしてkn さんがカッコよすぎです…! (2021年11月29日 16時) (レス) id: 284db47999 (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - チャコさん» チャコさんコメントありがとうございます!続き待っていてくださいね! (2021年11月26日 6時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
チャコ - この物語のknさん好きです!続きが楽しみ! (2021年11月26日 6時) (レス) @page7 id: db343170a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イオ | 作成日時:2021年11月23日 12時

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