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46話 ページ47

A side


『えと、真希さんいらっしゃいますか...?』



コンコン、と量の扉をノックし、中にいるであろう人物に話しかける。



「ん、あぁ、Aか。どうした?」



すると、がちゃ、と扉が開き、真希さんが顔を出す。



そんな真希さんに私は意を決して屠坐魔を差し出す。



『これ、見つけたんですけど...』



「は、屠坐魔!?......どこで見つけた?」



パッと手に取り、くるくると回転させながら細かくチェックしていく真希さん。



『あー.........落ちてました』



「嘘つくの下手くそか」



結局、発見理由を問うため、と、私は真希さんの部屋へと入った。
















「ほぉ...呪具を直した、ね」



『はい。虎杖さんに訓練してもらって、習得しました』



直す物がないか聞いた時に屠坐魔を出されて、と事の経緯を説明する。



「なるほどね。...ん?じゃあ悠仁が壊したのか?」



『えと、少年院の時だ、って言ってました』



「んー...なら仕方ないな」



すると心なしか苛立った様子だった真希さんの纏う空気が、ふ、と和らぎ、眉尻が物哀しげに下がる。



『いいんですか?』



「どうせ悠仁には何も言えないからな」



私の問いに、どこか諦めた様子が伺えて、それがなんだか私の役目を否定されたような気がした。



『...今は、じゃないんですか』



「......確かに今は、だな」



思わず言い返せば、ふ、と笑った真希さんの目には、少しだけだが希望の光が灯っていた。










『お邪魔しました。お茶とか、ありがとうございました』



扉の枠に腕をつき、寄り掛かって立つ真希さんにぺこり、とお辞儀をする。



「ん。...あぁ、そうだ。



近々野薔薇がそっちに行くと思う。私も行く。そん時はよろしく」



『はい。お時間ある時に訓練もよろしくお願いしますね、真希さん』



ふりふり、と手を振る真希さんに小さく手を振り返し、私は自室へと戻った。



.

ちなみに虎杖はAに少年院での出来事を教えていないため、真希さんと虎杖が話せば少しの齟齬が生まれます。

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イオ(プロフ) - トキさん» 私が元ネタ作品の大ファンなので、知ってる人と出会えて嬉しいです...!ちなみに呪力菓子は魔石と似たような感じですねwちょこちょこ入れていこうと思ってるので見つけてはニヤニヤしててくださいねw (2022年1月10日 0時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - イオさん» ちょうどハマってたので、、、圧縮も保護者同じことしてて草って思ってました (2022年1月10日 0時) (レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - トキさん» トキさんコメントありがとうございます!もしや呪力を吸収する云々のシーンですね?元ネタよく分かりましたねw (2022年1月5日 22時) (レス) @page38 id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - 読んでたんだけどまって、まって、冬の訪れを早めんのはヤバいってぇ (2022年1月2日 22時) (レス) @page38 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラウィッチさんコメントありがとうございます!オチですが、まだ私の中でも決まっていなかったので、五条先生オチにしますね!ありがとうございます! (2021年11月26日 6時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イオ | 作成日時:2021年10月23日 17時

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