ある日突然、物語が消えた【呪術廻戦】

45話 ページ46

A side


『【術式反転―有音創造―】』



「わ、すげぇや。もう出来たん？」



術式順転となる無情抹消の逆とはなんだろう、と考えればあっさりとコツを掴み、術式反転が使えるようになった。



『呪力量に応じて呪具の生成、修理が可能になりました。何か壊れたものとかってありません？』



「んー壊れたものねぇ...あ、そういえば」



私が虎杖さんに術式の説明を行えば、何かを思い出したように、部屋の壁をすり抜け、どこかへ行ってしまった。
















『え、これって...』



暫くして、いやーおまた！と戻ってきた虎杖さんが持っていたものはまさかのもので。



「あ、もしかして知ってる感じ？これね、“屠坐魔”って呪具。直せそ？」



ご存知だけど存じ上げません。



虎杖さんにそう内心で返事をしつつ、私は綺麗に割れた屠坐魔を受け取り、じっと集中する。



『取り敢えずやってみますね。



...【術式反転―有音創造―】』



「うぉ！ほんとに直った！！」



しゅー、と呪力が集まりあっという間に治った屠坐魔を虎杖さんに渡す。



呪力と言っても正のエネルギーを使っている為、直っていく様は美しいものだった。



『よ、良かったです...』



それこの間のお菓子？と虎杖さんに聞かれ、そうですよ、と答えた私は尽きかけの呪力を回復させるために、今度は飴を口に入れた。



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