ある日突然、物語が消えた【呪術廻戦】

37話 ページ38

A side


そんな宿儺様の発言にぼーっと説明をする彼を眺めていれば、原作で幾度となく聞いた声が聞こえてきて。



―Aちゃん、Aちゃん―



―い、虎杖さん...？―



―うん、俺だよ。今宿儺がさ、説明して時間稼いでくれてるから、呪力吸収する時のこと考えておいてね―



突然の声に驚きながらも、先程宿儺様に言われたことがもしも、ではなく決定事項だと知り、宿儺様と虎杖さんの本気さが伺えた。



―...決定事項なんですね、“これ”も、私の育成計画も―



―そ。ごめんけどこっちに協力して欲しいんだよね―



―まぁ、わかりました。けど取り敢えずは保留でお願いします。色々と話が聞きたいので―



―オッケー。じゃ、考えといてね―



話が終わると、ぱち、と宿儺様と目が合う。



恐らく虎杖さんとの会話が終わった事に反応したのだろう。



というか、何時吸収のタイミングが来るか分からないため、早急に策を練らなければいけない。



呪力を圧縮しておく...のは無理だな。



宿儺様の呪力体だし、その呪力量はえげつないだろう。



あの呪力体は私には出来ないことがいくつもある。



それだけ性能が違うのだ。



じゃあ呪力で器を大きくする？



頭の中で宿儺様の呪力と己の呪力が混ざり合う想像をするも、圧縮訓練の元になった作品での魔力の交わりの意味を思い出してしまって。



熱くなる顔を手で隠し、説明中の宿儺様達から顔を背け、考え直す。



その時、ポン、と思いついた案があった。



そして次の瞬間、



―それめっちゃ面白いね！という事で...






...切断まで残り3秒！―



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