33話 ページ34
A side
「ほう?呪力体を作れるようになったか」
ふわりと宙に浮く、相棒そっくりのヴァイオリン。
それを見た宿儺様はスゥ、と目を細め、声色は私を褒めてくれているようで。
『はい。教えて下さってありがとうございます、宿儺様』
本当に助かった、と思いつつ礼を言い、そろそろ帰ろう、と呪力体をしまい、立ち上がる。
「面白いな、小娘。次は反転術式でも習得してみればいい」
『反転術式ですか...取り敢えず頑張ってみます』
そんな会話をしながら、例の部屋から出る。
この後行われるであろう尋問が憂鬱だ。
.
相棒を傷つけられた怒りで莫大な呪力が暴走し、五条先生の一言によって呪力体を自由自在に出せるようになった私。
アドバイスをしてくれた五条先生は物凄く驚いていたし、何なら私自身も驚いていた。
あれだけやっても出来なかったものがこうもあっさり出来るなんて、拍子抜けしたのだ。
へぇ、と一頻り呪力体のヴァイオリンを眺めた私は本来の相棒が視界に入り、傷が消えたわけでは無い、と気を取り直す。
驚いたまま動かない五条先生をよそに、私が取り出したのはスマホ。
慣れたように連絡先から選択し、行きつけの楽器店へと電話をかける。
今すぐ行けないか、という無茶なお願いを聞き入れてくれた工房長さんに感謝し、私はまたしても五条先生を放置し、階段を降りた。
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イオ(プロフ) - トキさん» 私が元ネタ作品の大ファンなので、知ってる人と出会えて嬉しいです...!ちなみに呪力菓子は魔石と似たような感じですねwちょこちょこ入れていこうと思ってるので見つけてはニヤニヤしててくださいねw (2022年1月10日 0時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - イオさん» ちょうどハマってたので、、、圧縮も保護者同じことしてて草って思ってました (2022年1月10日 0時) (レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - トキさん» トキさんコメントありがとうございます!もしや呪力を吸収する云々のシーンですね?元ネタよく分かりましたねw (2022年1月5日 22時) (レス) @page38 id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - 読んでたんだけどまって、まって、冬の訪れを早めんのはヤバいってぇ (2022年1月2日 22時) (レス) @page38 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラウィッチさんコメントありがとうございます!オチですが、まだ私の中でも決まっていなかったので、五条先生オチにしますね!ありがとうございます! (2021年11月26日 6時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イオ | 作成日時:2021年10月23日 17時