18話 ページ19
No side
とある居酒屋にて。
「宿儺があの部屋から出たぁ?」
ドン、と乱暴に置かれた、キンキンに冷えたジョッキのビールは半分ほどにまで減り、不機嫌そうな野薔薇は目の前の男に文句を垂れる。
「実際に出たわけじゃ無いらしいが、五条先生が言うにはそうらしい」
そんな彼女に目もくれず、慣れたように無視を決め、話を続ける恵。
「マジか...てか五条先生より封印がうまい呪術師なんぞこの世に居ないわよ」
枝豆片手にそう言う野薔薇に、恵は焼き鳥を頬張り残った串を野薔薇に向ける。
「だからだ。例の呪具の捜索範囲を広げたい」
「ご当主様は随分と人使いが荒いのね」
「動きたくても動けないからな。じゃあ頼んだぞ、釘崎」
ここは俺が持つ、と言った恵に、野薔薇はあっさりと引き受けた。
「やっほー!おー飲んでるね〜てか君達お酒飲める歳じゃないでしょ〜?どうやったのさ」
するとそんな時、サングラス姿の悟がいつものハイテンションで恵の横に座る。
「なんですか、こんなところに。あとお酒は問題ないです。俺達大人に見えるみたいなんで」
一方で恵と野薔薇は同様に悟に驚く様子はなく、なんでもないように手と口を動かし続ける。
「えぇ〜まぁそうだけどー...ちなみに用事はね〜随分と君達が面倒臭いことしようとしてるなぁって思って来たの」
「面倒臭いって...まぁ、そうだけど」
枝豆ちょーだい、と手を伸ばす悟を流し、野薔薇がそう返す。
「仕方がないでしょ。だって見つからないんですから」
「あぁ、それ、見つかったから。もう探さなくていいよ」
「「は?」」
恵の言葉に世間話をするように悟が放った言葉は、恵と野薔薇の動きを止めるには十分なものだった。
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イオ(プロフ) - トキさん» 私が元ネタ作品の大ファンなので、知ってる人と出会えて嬉しいです...!ちなみに呪力菓子は魔石と似たような感じですねwちょこちょこ入れていこうと思ってるので見つけてはニヤニヤしててくださいねw (2022年1月10日 0時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - イオさん» ちょうどハマってたので、、、圧縮も保護者同じことしてて草って思ってました (2022年1月10日 0時) (レス) id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - トキさん» トキさんコメントありがとうございます!もしや呪力を吸収する云々のシーンですね?元ネタよく分かりましたねw (2022年1月5日 22時) (レス) @page38 id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - 読んでたんだけどまって、まって、冬の訪れを早めんのはヤバいってぇ (2022年1月2日 22時) (レス) @page38 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラウィッチさんコメントありがとうございます!オチですが、まだ私の中でも決まっていなかったので、五条先生オチにしますね!ありがとうございます! (2021年11月26日 6時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イオ | 作成日時:2021年10月23日 17時