48話 ページ49
A side
『...ふぅ。大丈夫です。のちに目を覚まします』
手術は大成功で、私がそう告げた途端、皆がホッとした雰囲気になる。
しかし戦線は未だ膠着状態であり、増援を欲するのが現状。
sn「A！シッマとチーノの復帰予想は！」
隣のテントから顔を覗かせたペ神は、どうやら戦線の状況を聞いたようで、そう私に聞いてくる。
『早くて明日、目覚めるのが遅れれば明後日以降』
私が一般兵の治療を続けながらそう答えれば、ペ神が、クソッ！とテントの支柱に拳を打ち付ける。
医療兵に、テントが壊れますッ！と慌てて止められ、その場にズルズルと座り込むペ神。
どうやら前線での優勢は、かなりギリギリに保っているようだった。
『......私が行く』
決死の決断だった。
手当が終了した兵士に治療済みのタグを付け、ペ神の居る入り口に向き、そう言う。
そんな私を止めようとしたのか、バッとペ神が顔を上げた時だった。
kn「...あかん。俺が行く」
後ろから声が聞こえ、急いで声の主の元まで駆け寄る。
『なん、で、もう起きれるん、ですか』
震える声と震える手で起き上がった彼を再びベッドに寝かせようと、彼の肩に手をかける。
しかし、パシッとその手は払われ、コネシマさんに睨み付けられる。
彼は背中に深い切り傷を負い、麻酔を打って傷口を縫合し、輸血を行うという治療を施した。
だからまだ、起きれるはずがないのに。
kn「なんでって、お前が幹部なった時に言っとったこと、忘れたとは言わせへんで」
彼に再度伸ばしかけた手がピタリと止まり、あの演説台から見た景色がフラッシュバックする。
ci「...よいしょっと。そうやね！AさんはAさんの、俺らは俺らの戦場で戦わな！」
ほな俺は行くで！と手を振ってテントから出て行ったチーノさん。
えッ！？あの人も起きてる！？ていうかあの人の怪我足なんですけどなんで動けてるん！？
チーノさんの行動に呆気にとられていれば、医療兵から剣を受け取ってテントから出ていくコネシマさんをも見送ってしまう。
sn「A。諦め？Aが言ったことと同じで、シッマもチーノも戦場は、前線や」
ポン、とペ神に肩を軽く叩かれ、ハッと我に返る。
そうだ。私の戦場は
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イオ(プロフ) - はーなーさん» はーなーさんコメントありがとうございます！すみません。こちらの不手際ですね...すぐにフォロリク通しますね！ (2021年5月26日 18時) (
レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
はーなー - 2コメ！初コメ失礼します。あのぉ…Twitterの鍵垢の方、フォローさせて頂きたいのですが… (2021年5月26日 17時) (レス) id: cc35c4fdc3 (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 雨音さん» 雨音さんコメントありがとうございます！更新頑張りますね！ (2021年5月18日 13時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
雨音 - よっしゃ！！1コメ！！新作楽しみにしてました！これからも応援してます！頑張ってください！ (2021年5月15日 19時) (レス) id: 13ab585311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イオ x他1人 | 作成日時：2021年3月15日 17時
