34話 ページ35
sn side
sn「ふふっ。分かるんかw...まぁそれで、最初はウチの親も権力なんて縁遠い存在やったし、資金援助も受けられる言うて乗り気やったんけどな？
俺があまりにも嫌がるし、ウチの両親も俺がどんな状況か知ったら反対してくれる様になってん」
グルッペンの表情に、嫌な記憶の多い昔話もさほど暗い気分にはならずに話せ、なんだか気分は軽くなる。
sn「あ、ちなみにそん時女どもを追い払ってくれてたんはAやで」
成る程な、とグルッペンの相槌を聞いていると、ふと、そう思い出し、体の揺れもぴた、と止まる。
gr「はっ！？」
驚いたグルッペンの反応に、くすくす、と思わず笑いつつ、あの頃のAを思い出し、感傷に浸る。
sn「クサい女追い払うために訓練したで！ってニッコニコ笑顔で、やって来た女についてた護衛はっ倒して、女には毒吐いてくんやで？カッコよかったわぁ...」
護衛が可哀想やったで〜？男の弱点しっかり把握しとったもん、とグルッペンに向かってにや、と笑う。
gr「こ、怖すぎひん...？てか強ない？」
案の定、護衛達が受けたであろう痛みを想像したのか、顔を真っ青にして怯えている。
sn「そこからやな。親に言われてん。いつもAが居るわけでもないし、俺に武力があるわけでもないんやから、もうここは思い切って男色ですぅ〜言うて逃げたれ！ってな」
そんなグルッペンに、自分で両親の言ったことを繰り返せば、脳裏には自分の記憶の中の両親が、子供の頃の俺に言っている時の記憶が蘇る。
gr「...なかなか面白いこと言うな、お前の両親」
俺がその思い出を懐かしく思っていれば、痛みの想像から逃れられたのか、グルッペンが少しの笑みを湛えながらそう言う。
sn「うん...まぁ、それが原因かは分からないんやけど、こっちの提案を呑まんくて。さらに教育がなってない！ってウチの両親は俺に重要なもん託して、国に連れてかれてもうてんけど」
グルッペンの言葉に、親との思い出が溢れ、もう会えないという事実と、両親の優しい笑顔が思い浮かび、再び左右に体を揺らす。
gr「そうか...それでその後...」
グルッペンはそんな俺の様子に何かを察したのか、そう言いかけ、
sn「想像通りやで。Aと他数名の手放せへんかった患者連れて、治しながら旅してたらグルッペンに会ったんや」
と俺が引き継ぐ。
gr「っふ、今考えたら奇跡だな」
グルッペンは俺の言葉に少し笑い、そう言った。
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イオ(プロフ) - はーなーさん» はーなーさんコメントありがとうございます！すみません。こちらの不手際ですね...すぐにフォロリク通しますね！ (2021年5月26日 18時) (
レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
はーなー - 2コメ！初コメ失礼します。あのぉ…Twitterの鍵垢の方、フォローさせて頂きたいのですが… (2021年5月26日 17時) (レス) id: cc35c4fdc3 (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 雨音さん» 雨音さんコメントありがとうございます！更新頑張りますね！ (2021年5月18日 13時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
雨音 - よっしゃ！！1コメ！！新作楽しみにしてました！これからも応援してます！頑張ってください！ (2021年5月15日 19時) (レス) id: 13ab585311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イオ x他1人 | 作成日時：2021年3月15日 17時
