. 《shp side》 ページ47
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「ここか...」
ポツリ、と溢れた独り言に返事をする者なんているわけもなく、取り敢えず待ち合わせ時間までにはついたな、と一安心する。突如勝手に動き始めたマップ通りに進み、着いた場所は案の定謎の威圧感を放つレギールング基地で。俺はチーノとの連絡手段がないのを後悔しつつ、レギールング基地の入り口で立っていた。
約束の時間が過ぎ、更にそこから数分待てば、タッタッタッタ、と軽快な音が聞こえ、息を切らしたチーノが現れた。髪の毛が多少乱れ、眼鏡のずり落ちた、以下にも走ってきました、なチーノに溜息をつく。
「ごっめん！ショッピくん！準備しとったら遅れてしもうたんや...」
大丈夫なんかこいつ、なんて不思議に思っていれば、チーノがゴメンやけど直ぐ行くで！と俺の手を引き、半ば早歩きで建物の中へと連れて行かれた。
建物の中は意外と小綺麗で、さすがは政府直属クラン基地やな、と周りをキョロキョロと見回す。さっきは嘘かと思ったが、所々にクランのエンブレムが見受けられるところから、ここは本当にレギールングの基地なのだろう。
チーノも道順が怪しいところを見ると、最近入ってきたばかり、それも訳ありなんだろう。この短時間で何回迷子になりかけたことか。
そう思っていれば、目的の場所にようやく着いたようだった。そこは応接室のようで、見るからにふかふかそうなソファにガラス張りのローテーブル、金の刺繍の入った間接照明。足音のならない絨毯と癒される甘い匂い。
「急がせてゴメンな...こっちも切羽詰まっとってて...」
取り敢えず座ってな！と申し訳なさそうな表情でそう言うチーノに、俺は頷いてソファに座る。想像通り、ふかふかのそれに少しばかり驚きつつも、チーノの発言から彼もここにいるのは本望ではないのだろう。きっと彼もまた、レギールングの騙された被害者の1人なのだろう。そう思うしかなかった。
俺を騙した張本人が目の前にいるというのに、だ。
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イオ(プロフ) - Rinさん» Rinさんコメントありがとうございます！返信できていないくてすみません...のんびり更新ですが、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2021年4月29日 18時) (
レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
Rin - あああああああ続きが気になるｩｩｳｳｱｳｳ (2021年3月27日 0時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イオ x他1人 | 作成日時：2021年3月9日 20時
