記憶 ページ38
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「おはよ〜！って何や、お前ら元気ないなぁ？」
少し重い空気の流れる会議室―研究所に新しく併設された―にそう明るい声が響く。揃っていたメンバーがバッと顔を勢いよく向ければ、そこにはニコニコ笑顔のシャオさんがいた。
まだ起きてこれないと思って先に来たのに、なんて考えながらも私はシャオさんに近づいて、質問していく。軽い健康診断なのだが、それを横で興味深そうに聞いている鬱さん。くられ先生やナタリーは呆れたような表情でそんな私を見ている。
軽い健康診断を終え、席に着けば、朝の報告会が始まった。報告内容は主に私がしたことについて。シャオさんの治療具合や、本人がいるため、本人の変化を聞くのだ。
私は先ほどの質問内容を踏まえて報告をしていく。特筆するようなことはないが、シャオさんが完全回復をしてくれて何よりである。そんな私の報告が終われば続いてシャオさんの番だ。何か変わったことはあるか、とコネシマさんが質問を投げかける。
「ん〜...あ、チーノのこと思い出したで。あいつが入る時と入って何しとったか、やな」
なんか記憶消されてたっぽいな、と何でもないように言うシャオさんだが、それを聞く私達は顔が真っ青である。それもそのはずで、くられ先生やナタリー、私は記憶操作ができる薬が存在し、更にそれが機能することに驚き、他の彼らは記憶が消されていたことに驚いたのだ。
シャオさんに入れられたあの薬には記憶が消える効果があって、記憶を蘇らせる効果の入っている解毒薬のおかげで記憶が戻った、と予想した私は、他に思い出したことはないか、とシャオさんに聞いた。すると彼は、そういえば大人化した場所までの地図くれたんはグルッペンに似てたな、と言った。
そのことを聞いた私は思わず唇を噛み締め、険しい表情を作ってしまう。出したくない感情が表に出てしまうほどに精神が揺らいだ私は、気がつかなかった。誰にもみられていないと思っていたその顔を、
エミさんに見られていたことに。
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イオ(プロフ) - Rinさん» Rinさんコメントありがとうございます！返信できていないくてすみません...のんびり更新ですが、これからも読んでいただけると嬉しいです！ (2021年4月29日 18時) (
レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
Rin - あああああああ続きが気になるｩｩｳｳｱｳｳ (2021年3月27日 0時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イオ x他1人 | 作成日時：2021年3月9日 20時
