【魔d!】この世界で再び (ページ7)

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４話　グルちゃんとの思い出ページ7

A side

次の日の朝、起きると頭痛がした。夢で思い出したことが鮮明になっていく。

忘れたくなかった。昨日買ってもらったノートに思い出したことを書いていく。
忘れちゃいけない、忘れたくないことを。

書いていくうちにわかって行ったことがあった。それは、今回のことで全てを思い出したわけじゃなかった、ということだ。

思い出したのは、前世での、国の主な歴史、そしてグルッペンについてがほとんだった。もちろん自分のことについても思い出した。

幹部に誰がいた、とか、幹部が関わっていないことについて、とかは思い出していた。

思い出すには何かしらのきっかけが必要なんだということはわかった。だが昨日は、別にぐるちゃんにあったわけじゃなかった。

ただ、昨日買ってもらった人形は、私が昔から寝るときに使っていた人形にそっくりだったというだけだ。

そう考えた時にふっと思い出す。

(あれ？あ！あの人形グルちゃんにもらったやつにそっくりだ！)

そうだ。国を作ったばかりの頃で、まだ家具もなく、必要最低限の物しか置いていなかった部屋だったとき。

私は環境が変わると寝れなくなってしまうのだ。その時も例外ではなく、全然眠れず、寝不足が続いていた。

そんな時に様子を見に来たグルちゃんがあの人形をプレゼントしてくれたのだ。
これを抱いて寝てみたら寝れるんじゃないか？って。

嬉しかった。そのあと人形を抱きしめて眠った。久しぶりにぐっすり眠れて、体調も良くなりいつも通りに動けるようになった。

ありがとう。そうグルちゃんに言ったら、フワッと微笑んでくれた。
無理すんじゃないぞって言ってくれた。

これから全員との思い出を蘇らせたい。思い出せるかな？頑張ろう。

そうだオペラさんにお礼を言いに行こう。あの人形を買ってくれてありがとうございますって。

そう考え、部屋を出て、オペラさんの元へ向かった。