２話 夢 その１ ページ5
A side
買い物が終わり、家に帰ってきた。
私は用意されたご飯や部屋に申し訳なくなっていた。わたしなんてただの親戚であって、実際の孫じゃない。おじいちゃんはそんな考えがなぜかわかったのか、
sr「ここは家だと思って、僕のことは本当のおじいちゃんだと思って過ごしてね。」
と言ってくれた。ハッと顔を上げておじいちゃんを見るとニコニコと笑っていた。
『ありがとう。』
ちゃんと言えたと思う。よかった。
部屋に行くとすでに寝られるように準備ができていた。お風呂に入り寝ようとベットに行く。クリーパーの人形を持ち、ベットに向かった。なぜか抱きしめて寝たくなったのだ。
用意された大きなベットの真ん中で、私は人形を抱きしめながら眠った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夢を見た。
大切な人たち過ごしている暖かい夢。ご飯を食べたり、勉強をしたり。
フッと場面が変わり、急にピリピリとした、夢になった。
それでも大切な人たちがいるのは変わらない。
大切な、大切な夢。
夢？
いや、記憶？
思い出？
忘れちゃいけない。
忘れたくない。
そんな記憶。
いいこととだけじゃなかったけれど。
楽しかったあの頃の思い出。
そうだ。
みんないた。
仲間がいた。
仕事をしたり、
怒られたり、
お茶会をしたり、
動物たちと遊んだり、
本を読んだり、
買い物をしたり、
訓練をしたり、
戦いの時に指示を出したり、
お土産話を聞いたり、
いたずらをしたり、
怪我をした兵士たちを治療したり、
勉強したり、
煽ってみたり、
騙してみたり。
そんなことをしていた、大切な仲間。
なんで忘れていたのだろう。
そう後悔してもしょうがない。
思い出せたんだからいいじゃない。
みんなに、
会いたいなぁ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：イオ x他1人 | 作成日時：2020年8月17日 15時
