【d!】終末世界 (ページ12)

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どうやらくられ先生達はドローンで私の戦いを見ているらしく、出かける直前に渡されたインカムを通して随時指示が飛んできた。

そろそろ終わりにしようか～とくられ先生がそう言った時だった。ゾロゾロとクリーンエリアからスーツ姿の一見戦うのには不向きな格好の集団がやってきた。

どうやらくられ先生の興味は研究結果ではなくそちらへと向かったらしく、ちょっと話が聞こえるくらいの位置に移動してくれる？と意外と真剣な声で言われた。

私はその指示に了解のサインを送り、周りの安全を確認しながら移動する。コソコソと移動し、スーツ集団に近づくことができた私は腐り果てた車の影に隠れ盗み聞きをする。

どうやら政府の官僚さん達らしく、調査に来たようだった。特に護衛はつけずに行動していることから誰かしらが戦えるのだろうか、と考えながら話を聞いていく。

しかし話を聞いていれば、私達が前線で得る情報と政府に行っている情報とでは齟齬が生まれていることが判明した。彼らが護衛をつけていない理由は、ここはポルーションエリアだが一度攻略済みだから安心、だからだそうだ。

だがそんな事はない。ポルーションエリアであるうちはヘスリヒはやって来るし、絶対はないのだ。安全にするには各地に多く点在するクリスタルを発見、破壊しなければならないのだ。

何故知っているかというと、この間ヘスリヒ化を目の前で見た人間の中で、精神状態にあまり変化がなく、青年の末路に特に何も感じなかった私を含めた数名で置かれたクリスタルを見に行ったのだ。

そのクリスタルを見て、その時たまたま落ちていた鉄製の破片でクリスタルを叩けばいとも簡単にガシャン、と崩れたのだ。

するとサーッと柔らかい風が吹き、分厚い雲と濃い霧、腐敗や腐敗臭を取り去ったのだ。ちなみにクリスタルの破片はその場にいた数名で分け合い、持っている。いざという時に使えるかもしれないから、と。

つまりはクリスタルを破壊すればポルーションエリアはクリスタルを破壊することによってクリーンエリアに戻すことができることがわかったのだ。