一目惚れ【 2 】 (ページ11)

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────２日後

私はいつも通りの時間に起きると、服に着替えて頑張って髪をいじり始めた。

脇の髪を編み込みにする。

昨日は急にお茶子ちゃんに誘われ、女の子たちと買い物に行った。

服を見たり髪のいじり方を教えてもらったり、あとは美味しいスイーツを食べたり。

「…たのし、かったな」

初めてだった。楽しいという感情を知ったのは。

皆はデート頑張って！とかこれで轟くんも悩
殺！なんて言ってくれて、嬉しくもあった。

「…よし、上手くできたよね」

私はそんなことを思い出しながら身支度を整えると、最終確認をして家を出た。

轟くんとは駅前で待ち合わせ。

緊張して変な汗が出てくるのを感じながら、そこまで歩いた。

駅はそこそこ人が多くて、視線を感じながら彼がいる場所を目指す。

私が着ると変なのかな…こんな可愛い服…と思い一瞬自分の服装を見返すけど、すぐにまた歩き出した。

────大丈夫。だって響香ちゃん達が選んでくれたんだもの。

ふぅ、と息を吐いて辺りを見回すと、既に彼は着いていた。

初めて見る私服に改めて見惚れそうになりながら近づく。

「っ、轟くん、おはよう」

轟「お…っ!!」

おう、と言おうとしたのだろう轟くんが、私を見た瞬間固まった。

表情こそ崩れないものの、顔が赤くなっていた。

「…轟くん？」

轟「っ！あぁ、おはよう、A」

轟くんは一瞬目元を手で隠すと、視線を戻して言った。

轟「…似合ってる」

「っ！あ、ありがとう…轟くんもです…/////」

轟くんはすぐに顔を赤くする私を見てふっと微笑むと、手を差し出した。

轟「…行くか」

「うん！まだ聞いてなかったんだけど…どこに行くの？」

轟「それは秘密だ」

自然と恋人繋ぎにされる中、私は幸せだと思った。

────切島side────

爆豪と上鳴、瀬呂で遊びに来ていた俺は、駅前を通りかかった時に見つけてしまった。

スマホ片手に時折辺りを見回すのは、間違いなく轟だ。

切「…なぁ、あれ轟だよな？」

上「ほんとだ！誰待ってんだろ。Aちゃんとか？」

爆「おいアホ面！下の名前で呼んでんじゃねぇ…‼」

瀬「なんでそこに爆豪がキレんの…」

切「あーでもありえるかも。珠洲和待ってるとしたらさ、デートか」

爆「あ”！？」

瀬「だからなんで爆豪がキレんの…」