【イナGO】『愛情』って何ですか？【剣城京介】 (ページ27)

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27.仲直りページ27

「ちゅーかさ～、Aは何でまた見学するの？」

「それは……」

狩屋君と仲直りするためだなんて絶対に言えるわけがない。

どうすればいいんだ。

「また見たくなったんだとよ」

倉間君がフォローしてくれた。

「そうなんですっ！」

何とかバレずにすることができた。

こういう時倉間君解かってくれるよね。

兎に角、誤魔化せて良かった。

「神童君！Aさんまた見学するそうです」

と、速水君が私の代わりに神童君に説明してくれた。

そして、また見学させてもらうことになった。

私は先にサッカーグランドの方に向かうよう神童君に言われ向かった。

「Aさん！入部するんですか！！」

向かってみると、1年生がお互いに

ストレッチをしていたりアップをしていたりしているところだった。

「いえ、今日も見学だけです。また見たくなったので」

「そうなんですか！じゃあ座って見ていて下さい！」

そう言って松風君はみんなの所に戻っていった。

「あのAさん」

「何剣城くん？」

休憩になって、剣城君から話しかけられた。

剣城君の背中の後ろには狩屋くんもいるようだった。

隠れているつもりのようだが隠れきれていない。

「ほらっ、話があるんだろ？」

「えっ？」

其れは私に向けてではなく狩屋君に向けてのものだった。

「あの……朝は八つ当たりしちゃってすみませんでした」

「ううん！私の方こそごめんね？つい、カッとなっちゃって……。

　実は私も謝ろうかなって思ってたの。それでまた見学に来たんだ」

そういうと狩屋君は顔を上げて驚いていた。

「じゃあ、仲直りして、くれるんですか？」

「勿論だよ」

そして、私たち2人はめでたく仲直りすることができた。

部活が終わり、帰りは3人で帰ることになった。

「今日も2人とも凄かったよ！」

今は、帰り道の途中。

今日は『ミキシマックス』というのを教えてもらった。

もう兎に角凄い迫力だった。

剣城君は色々な時代の話をしてくれた。

私は思わず感心してしまった。