Really no (ページ26)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:114,655 hit

. ページ26

.

ちゅ、と1つやまだくんの真っ白で筋肉質なせなかにキスを落とした。
キスキス大作戦というのは、ただひたすらやまだくんが起きるまでどこかしらにキスをするというもの

ぎゅっと強く抱き締めて、首筋に唇を当てる。
甘い匂いが鼻を掠めて酔いそうになった。つか、ほんといい匂いなんだけど、香水つけてなくてこれって相当やばいって。

「やまだくん起きてぇ」

もうキリがないと思ってついに声をかけてみたけど、一向に起きる気配はない。ここまでして起きないのは初めてな気がする。

もう寂しいよやまだくん …………

「ねえ、ねぇ～…」

せなかに頬擦りしてみても、寝返りを打ってもくれないから顔が見れないし、ただひたすらせなかを見続けるしかない。やだよ、もう見すぎて飽きたよやまだくんのせなか。

あ、いい事思いついた。

「… ふふ、いい感じ。」

ちゅ、っと強く吸い付いてやまだくんの真っ白なせなかに映える紅い跡。……… もう少し下の方に俺が残した引っかき傷があるけど気にしない気にしなーい。

こんな好き放題できるのも今だけだな、と思いとにかく吸い付いた。もう吸血鬼にでもなれるんじゃないかぐらいの勢いで。

かれこれ3分ぐらい唇をせなかに当てていると急に目の前が動いた。
ぱっちりおめめのやまだくんと目が合った瞬間、唇に感じるぷっくりした乾燥知らずのやまだくんの唇。はむ、と角度を変えて、後頭部を押さえつけてきた。

「んんっ、ぁ」

急なことに思考回路が動かない。

待って、待って待って、ぱっちり……？

「ふぁ、や、まだく、」

「ん … おはよ、せんせ。」

「起きてたの…？」

「ふふ、うん。結構前からね。」

やばい、と思った時には火照った自分の顔。
恥ずかしいよ。あんなこと、大人として恥晒しでしかないじゃん…… しかも6歳は離れた生徒に。恋人に。

「あついの？」

「……… ばぁか。」

「ええ、なんでよ～」

「起きてるならこっち見てよ…」

そうだよ、起きてるなら俺を見て、にこって笑って、もっと早くキスしてよ。何分待たせんだよ。

しかも、俺ってば大の大人が何してんだよ……
もう、生き恥だ。もうやだ。むり。

「たかがこんなこと」って思われるかもしれないけど、俺にとっては全く「たかが」じゃない。寧ろ人生に関わる大事。……… それは大袈裟だけど。