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「英語きらーい。」
「それ英語の先生の前で言っちゃだめでしょ。」
「せんせいだからいいの〜」
「…どういうこと?!」
意味わかんない!って俺に嘆くその言葉を無視し、
ノートを閉じた。
「………え、終わったの?」
「ううん、ぜんぜん。」
「じゃあ早くしないと、暗くなっちゃうよ?」
「うん、そうだね」
それでも一向に動こうとしない俺を見詰めてきた。
俺も机に肘を置いて頬に手を置いて、負けじと先生を見詰め返す。
「なあに?」
「せんせ、すき。」
「ふふ、うん。ありがと。」
「せんせいは?おれのこと、好き?」
「うん、もちろん。」
目を細めてふわりと微笑むせんせい。
かわいいけど、だめ。
「すきって言ってよ、けい。」
「ばっ、!学校でその呼び方しないって約束したよね?!」
「大丈夫だよ、誰も聞いてないんだから。」
確実に聞いてないって保証はできないんだけど、
少しスリルがあって、せんせいはそれのせいか顔が真っ赤になっていた、
夕日がせんせいを照らしてるとかじゃないよ?
「もう……… 、やまだくん、好きだよ。」
やっと言ってくれた、“ すき ”
でも、それだけじゃ全然たりない。
「けーい、」
「… 」
「けい、?」
「…… りょうすけ、すきだよ、。」
俺が求めてた事を素直に伝えてくれて、
恥ずかしいのかなんなのか、腕で顔を伏せた。
ほんとにこの人俺より年上?
「せっかくのかわいい顔が台無しだから腕どけて?」
「やだよ、もうやまだくんの言いなりになんてなってやらない。」
あーあ、これは完全に恥ずかしさメーターぶっこわれたな。
はぁ、と少しため息をつくと俯くせんせいがビクッと震えた。
怒ってないのに、怒ってると思ってるのかな?
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まり622(プロフ) - 短編集?続編?是非是非見たいです!! (2019年9月9日 21時) (レス) id: 2d9ec59275 (このIDを非表示/違反報告)
らな(プロフ) - 続編ぜひ読みたいです!急にすいません! (2019年9月9日 21時) (レス) id: 9a0e8c8004 (このIDを非表示/違反報告)
k - 読みたいです! (2019年9月9日 7時) (レス) id: fc62c4ea16 (このIDを非表示/違反報告)
恋詞(プロフ) - 急にすみません!すごく読みたいです!! (2019年9月9日 1時) (レス) id: 7900629100 (このIDを非表示/違反報告)
りは(プロフ) - ぜひ読みたいです!続編も楽しみにしています! (2019年9月9日 1時) (レス) id: 71e3f515f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なすも | 作成日時:2019年7月17日 23時