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あの電話の日から
臣『俺がオフの時がいいよな。いつにする?』
って臣がうるさいから(笑)
両親の予定を聞いて、今日会うことになった。
鏡の前でスーツ着ちゃってる臣に笑いを堪えながら私もワンピースに袖を通す。
『別にスーツじゃなくてよくない?(笑)』
臣『バカ!第一印象大事でしょ!』
『緊張する?』
黙って頷いた臣を後ろから抱きしめた。
『大丈夫だよ。うちの両親、そんなに堅苦しくないから』
臣『…だといいけど…だーっ!緊張ハンパねぇ!!』
きっと笑って応援してくれるよ!
そんな想いを込めて臣の手を握った。
『手汗すごくない?(笑)』
臣『笑ってんなよ(笑)あー、お腹痛くなってきた(笑)』
『えっ?(笑)トイレ行く?』
履きかけたパンプスを脱ごうとすると繋いだ手を引っ張られた。
臣『いや、大丈夫…だと思う』
どっちだよ(笑)
臣『お前、今は笑ってっけど、俺の親に会う時こうなんだからな(笑)』
あっ…
『ヤバい。お腹痛くなってきた(笑)』
臣『なんで(笑)』
たぶんお酒飲んじゃうからってタクシーに乗って待ち合わせのレストランに向かった。
案内された個室のドアを開くと、既に両親が座っていた。
母『えっ?あらっ?(笑)』
父『おやおや(笑)』
二人の笑顔に臣の緊張も少しマシになったみたい。
隣から「フーッ」と安堵のため息が聞こえてきた。
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作者名:花梨 | 作成日時:2017年3月20日 15時