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自宅に戻ると、Aがソファーの上で膝を抱えて座ってる。
今日の話は、まだしない方がいいかもしれない。
臣『ただいま。どうした?』
顔を覗き込むと、目を潤ませたAが「どうしたらいい?」と声を震わせる。
臣『ん?なにが?』
『ATSUSHIさん 別れちゃった』
臣『えっ?会ったの?』
『ううん。紗英ちゃんが…』
マジかー
紗英ちゃん 頼むよー
臣『紗英ちゃんが?言ってたの?』
『うん。琴音さんから聞いたって…』
臣『そっか…』
『臣…どうしよう…』
再び膝におでこをつけて俯いてしまったAを優しく抱きしめた。
気にするなって言ってもそうもいかないだろうし、かといって 俺らにはもうどうしようもない。
臣『縁がなかった としかいいようがないって…』
『えっ?』
臣『琴音さんが…』
『………………』
臣『誰のせいでもないって言ってくれたよ。』
コテンと臣の胸に頭を預けたAは「うん」と小さく頷いていた。
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作者名:花梨 | 作成日時:2017年3月20日 15時