068 ページ18
そうはいっても、先日の俺の失態を謝罪するのは当たり前で、その事を話すと琴音さんは少し困ったように微笑んだ。
琴音『遅かれ早かれこうなっていたと思うんです』
ということは…もう手遅れなの?
それでも弁解するようにAのATSUSHIさんに対する気持ちと、琴音さんが不安になった事が分かると言うと、目の前の琴音さんは窓の外に視線を流して、それから淡々と話した。
Aの代わりでも良かった。と…
でも、それじゃATSUSHIさんが前に進めないから…
自分の気持ちに蓋をして別れを選んだって
二人が幸せじゃないと意味がない。
やっぱりあの時に追いかけていれば…
そんな後悔をしても俺じゃどうすることも出来なくて、ただ目の前で優しい微笑みを浮かべている琴音さんを見つめるしかなかった。
「お幸せに…」
席を立った琴音さんを追いかける事が出来なくて、店を出て遠ざかっていく背中をただ見つめていた。
悲しい決断をした美しい後ろ姿を…
388人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花梨 | 作成日時:2017年3月20日 15時