In Your Eyes 2 (ページ17)

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琴音さんの会社が入っているビルに着いたのは17時20分過ぎ。

街路樹にもたれながら見逃さないように入り口を見ていると、中から琴音さんと男性が出てきた。

琴音さんの表情から、迷惑そうなのが窺えて、そして話の内容が洩れ聞こえてきた。

どうやら誘いを断られてイヤミを言っているようだ。

そんな事だから断られるんだよ

琴音さんは彼氏持ちってことをアピールするために、ウチの子なんて言ってみたけど、隣の男に負けないぐらい驚いた顔をしていて、不覚にも可愛いなんて思っちゃった。

琴音に連れられてきた店は、昔ながらの喫茶店で、年配のマスターがカウンターの中に立っていた。

テーブルについて正面に座ってマジマジと見てみるが、怒ってるとか落ち込んでるとか、そういった負の要素がみられなくて、もしかして取り越し苦労だったのかな？なんて思った。