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居場所。【ツイステ】 ページ14

「おいデュース行こうぜ。」
「しかしエース、監督生に謝っていないぞ…。」
「知らねぇよ、あんな奴。」
ほっとこうぜ、そういってエースはオンボロ寮に背を向けて歩き出した。
「…待ってくれエース。」
デュースは少しオンボロ寮2階の窓、彼女の寝室である部屋を見つめ、エースの後を追うように小走りでオンボロ寮を後にした。
『どうしよう…。』



「仔犬共、Aはどうした。」
「オレたちあんな奴知りませーん。」
「おい、やめろ…。クルーウェル先生、僕たちも今日は見ていません。」
「朝起きたらいなかったんだゾ。」
ふな〜と欠伸をしながら答えたグリムにエースが食い気味に問いかける。
「は?一緒に寝なかったのかよ。」
「夜は一緒だったんだゾ。でもあいつたまに散歩とか行くから気にしてなかったんだゾ。」
でも今日はいつもある置き手紙も無かったし、長いし、なんか変なんだゾ?と今さらながらに相棒が居ないことに疑問を持つ。遅いぞ、グリム。

「…仕方ない。トラッポラ、スペード、グリム、昼休みに職員室へ来るように。HRを終了する。」
「なぁ、監督生が学校にも来ないでそればかりか姿を見ていないなんて、流石におかしいと思うんだが。」
「…。だー、しょうがねぇやつ。見つけたら昨日のこと、謝らせてやる!」
「…もしも勝手に"帰った"としたらゆるさないんだゾ。」
相棒のグリムが小さな声で零した言葉は隣でうんうんと唸って悩んでいるエーデュースには聞こえていなかった、が反対側に一緒に座っているAの耳にはきちんと届いていた。
『ほんとに見えてないし、聞こえてないんだなぁ。』

どこか他人事のように呟き、天井を見上げる。これは誰かの魔法だろうか。だとしても誰の魔法だろうか。特例中の特例で在籍を許されている監督性を快く思っていないものなど、この学園内にはごまんといるだろう。それもそのはずだ。彼らはここの生徒に選ばれ、あの馬車が迎えに来てくれるのを夢み、NRCに憧れ、努力(したのかは定かではないがきっと)して、鏡に選ばれたのである。いくら闇の鏡が連れてきてしまった、とは言っても、魔法も使えないちんちくりんが同じNRC生である。悪口や悪戯くらいしたくなってしまう。なぜなら彼らは聖人ではないから。

いや、監督生であるAもそんな事は分かっている。にしても今回はやりすぎでは?

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作者名:DNA | 作成日時:2020年7月22日 23時

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