思いついた場面だけ書きためる【雑多】 (ページ12)

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貴方と過ごした日々【ハイキュー!!】〈宮治〉ページ12

『治くん、起きてー、お願いー』

肩を揺するが、今日はいつもより眠りが深いのか起きてくれない。

「宮は今日も寝てるのか…。森、宮はほっといて後ろで3人でやって。そんで放課後職員室まで来るように伝えてくれ。」
『あ、はい…。わかりました。』

そのまま放っておくのは心苦しかったが、今日はどうしても起きてくれない。仕方ない。

『ごめんね、一緒にやってー』
「治が起きないのが悪いから、こっちこそごめんね。」
「ほんまこいつずっと寝てるな。おかげで黒板良く見えるけど。」
『あはは。』

後ろの角名くんと佐藤さんに仲間に入れてもらって、現代文のワークを行った。

＊

『治くーん、授業もSHRも終わったよー。ねぇー。』
「治、いい加減に起きろ。」

肩を揺すっても、角名くんが背中を叩いても眉を寄せるだけで全然起きない。

『困ったなぁ。角名くんもう部活始まるよね、行ってていいよ、なんとか起こしてみる。』
「大丈夫？」
『頑張るね、角名くんは治くんが遅れることを伝えてくれる？』
「分かった。森さん今日部活は？」
『今日はオフです！』
「分かった。ごめんね、じゃあまたあした。」
『うん、またあした！』

角名くんはやはり時間的に無理をしていたのか、廊下を少しだけ走っていった。さて、この大きな子どもをどうにか起こさなくては。

『治くん、部活遅れちゃうよ。』

すよすよと気持ち良さそうに寝ているばかりで全然起きる様子を見せない彼に、困り果てた私はある事を思いついた。

『治くん、起きなきゃ全部侑くんに食べられちゃうよ！！』
「ツム！それは俺のや！肉まんも、森さんもやらん！！」
『わっ、』

"侑くん"に反応したのか、今までほとんど無反応だった治くんが飛び起きた。

「あれ、森さん？ツムは？」
『ごめん、ウソ。』
「へ。」
『今放課後。現代文の田中先生が来るようにって。部活遅れることは角名くんに伝えてって言ってあるよ。』
「ごめん、俺めっちゃいい夢見てて、起きた無くて。ごめんなぁ、困ってたよなぁ。」
『ううん、今日は部活も休みだから大丈夫だよ！それより、田中先生のとこ行かなきゃ、部活も早く行かなきゃでしょ？』
「せやった、ああ、ごめんなぁ、今度お礼したいからLINE交換せんか？」

突然のお誘いで、私は目を見開いて少し固まってしまった。そういえば、私は転校してきてからちゃんと連絡先を交換したのは初めてだった。