36color ページ38
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どうしよう、急に五条先生とも離れなきゃいけなくてさっきよりも不安が増す。
もし死んじゃったら?何か嫌なことが起きたら?
凄く息が苦しい。ドクドクと早くなる心臓。
どうしよう、どうしよう。
その言葉だけが埋め尽くされる。
五条「A」
五条先生は呪文を書き終えて立ち上がりながら私の名前を呼ぶ。
“愛してる”
私の頭を引き寄せて、誰にも聞こえないようにそう囁いてくれた。
『(私も、だよ…?)』
私も、悟さんのこと…。
『っみずいろ…!』
届いて、届いて。これはもう仕方のないこと。
私は彼に、愛の一言も囁けない。
でも、彼の綺麗な瞳の色を。
私の大好きな色を彼に言えば、きっと伝わるだろう。
五条「僕もあの異人を片付けたらすぐ行く、2人を守れ!悪いが死守だ!!」
それだけ早口で言って五条先生はパンッと手を合わす。
パンダ「応!!」
棘「しゃけ!!」
『みずいろ…!』
次の瞬間には、私たちは高専に飛ばされていた。
飛ばされる前、五条先生は苦しそうな顔をしていた気がする。
パンダ「帳が下りてる!!悟の勘が当たったのか!?」
高専に飛ばされてすぐ目の前に入った景色は高専を覆う帳。
パンダ「俺が帳を破る!!あとは最短でいくぞ!!」
棘「明太子!!」
『オレンジ!!』
バゴッ
帳を破り、最短コースである全ての壁をブチ破ってパンダくんは先陣をきった。
そして、目の前には狙いである夏油傑。
パンダ「(真希!!)」
周りには真希ちゃんと乙骨くんの姿はなかった。
夏油「よそ見」
真希ちゃんの心配をした隙を突かれ、パンダくんは夏油に地面に落とされる。
パンダ「…っ棘!!A!!」
その声を合図に私たちは宙に舞い、ファスナーを下ろす。
夏油「!」
パンダ「油断したな」
「『“堕ちろ”』」
ギギュと夏油が上から潰れていくのが聞こえる。
ボタボタボダ
『っけほっ…』
凄まじい呪力消費に口からの出血が止まらない。
パンダ「棘!!A!!大丈夫か!?」
棘「い"…ぐら"」
『あ"か"…っ』
パンダ「ああ、まずは真希…」
安心した次の瞬間。
『(…そんなはずない)』
私たちの目の前には夏油傑が何食わぬ顔で現れた。
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水原カノ(プロフ) - セラさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです╰(*´︶`*)╯♡ (8月17日 20時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
セラ - とても、面白いです! (8月17日 8時) (レス) @page7 id: 26f04b139a (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます!♡イメージ画…!考えたこともなかったです!検討してみます(*'▽'*)ありがとうございます! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - いつから俺を、人間と錯覚していた、、?さん» コメントありがとうございます(*´꒳`*)お返事が遅くなってしまいすみません!探し求めていたものがあってよかったです〜!引き続きお楽しみください!! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - ナナ宮さん» コメントありがとうございます!(о´∀`о)返事がかなり遅くてすみません…。お兄ちゃん設定たまらんですよね!楽しんでくださり何よりです! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水原カノ | 作成日時:2021年9月3日 16時