28color -side 五条- ページ30
□
「申し訳ございません…。何者かが私の“帳”の上から二重に“帳”を下ろしていました。加えて予定にない準一級レベルの呪いの発生。全ては私の不徳の致すところ。なんなりと処分を…」
「いやいい。相手が悪過ぎた」
「と申しますと、犯人に心当たりが?」
「…夏油傑。4人の特級が1人。100超える一般人を呪殺し、呪術高専を追放された最悪の呪詛師だよ」
.
『みずいろ?』
「Aか。びっくりした、どうしたの?」
伊地知との話も終わり、ぼーっと考え事をして廊下を歩いていたら声をかけられた。
【どうしたの?】と打たれた携帯の画面文字を見て「なんでもないよ」と頭を撫でる
『…みずいろ』
これ以上追求して欲しくないのを感じ取ってくれたのか、「そっか」と笑うA。
話題を変えようと思い「この前の呪霊は準一級だったよ」と伝えると「そうだったんだ」と呆気なく会話は終わってしまう。
「…Aの顔が見たいな」
なんとなく、彼女の顔がちゃんと見たくてこの前の反省を活かして許可を取る。
Aは目を開いて驚いてすぐに目を逸らし、なんと答えようかと迷う顔になる。
「だめ、かな?」
『…』
沈黙が続く。
「ごめん、忘れて」と頭を撫でようとしたらバッと勢いよく顔を上げるA。
『…みずいろっ』
「いいよ」と大きく頷いた。
「…いいの?」
コクコク、とまた大きく頷くA。
すると、携帯に急いで文字を打ち【その代わりあんまり直視しないで欲しいです】と顔を俯かせて携帯を見せてくる。
「(ちょっと無理なお願いだなあ)」
自信はなかったが「わかった」ととりあえず頷いた。
「チャック、おろすよ?」
「みずいろ」と小さい声だけが聞こえて彼女の口元にあるマスクに手をかける。
少しだけ、Aの手が震えていることに気がついてもう片方の手は彼女の小さな手に重ねた。
□
29color -side 五条-→←27color -side no-
1657人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水原カノ(プロフ) - セラさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです╰(*´︶`*)╯♡ (8月17日 20時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
セラ - とても、面白いです! (8月17日 8時) (レス) @page7 id: 26f04b139a (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - にこさん» コメントありがとうございます!♡イメージ画…!考えたこともなかったです!検討してみます(*'▽'*)ありがとうございます! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - いつから俺を、人間と錯覚していた、、?さん» コメントありがとうございます(*´꒳`*)お返事が遅くなってしまいすみません!探し求めていたものがあってよかったです〜!引き続きお楽しみください!! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
水原カノ(プロフ) - ナナ宮さん» コメントありがとうございます!(о´∀`о)返事がかなり遅くてすみません…。お兄ちゃん設定たまらんですよね!楽しんでくださり何よりです! (2022年11月1日 17時) (レス) id: dc8eb8059d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:水原カノ | 作成日時:2021年9月3日 16時