Embodying War 【本編】 (ページ21)

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第２０話　研修指導？３日目【神宮胴　らい？】② ページ21

コツコツと２つ、誰もいない廊下で鳴り響く。
そこには女性と思わしき影が２つ並んでいた。

「………そういえば、最近新しい人が入ったそうですよ。名前は確か蛇永命霊さん、だったはずです。」

「あら、そうだったんですか。それじゃあ今日はお兄様に会ったら挨拶でもしに行きましょうか。くまさん。」

「……そうですね。藜さん」

そう、会話するとまた彼女達は廊下を歩いて行った。

所変わって同時刻共同スペース。

朝礼出席も終わり、それぞれがそれぞれの仕事に取り組み始めた頃。

「今日はらいさん、まぁ要するにうちの上司が来るそうでその人が直接教えてくれるらしい。
だから、蛇永。

悪いがお前には客間に居て、待ってて貰いたい。多分そろそろ来る頃だと思うから。」

そう隊長である湊に言われた蛇永は言う通りに客間へ向かっていた。

「……ここが客間だったはず…。」
そういって蛇永は一階の玄関近くの扉の前に立つとその扉のノブに手をかけ開けた。

まだ中には誰もいないようで、部屋は静まり返っていた。
客間と言うだけ、他の部屋とは違いどこも金の洋風の装飾が施された家具や、壁、灯りが置いてありなんだか豪華な雰囲気が漂っていた。

とりあえず待ってればいいんだっけ。
にしても上司直々にって何を教えてくれるんだろう。

なんかANNIHILATIONが関わっている極秘的な何かだろうか。

なんて思いながら手近な二人がけソファーの端っこに謙遜して座る。
あっこれめっちゃ座り心地いいな。

と、内心ほっこりしかけたその時、
ふいに扉から部屋にノック音が響く。

と、同時になんだか可愛らしい見た目の子が扉を開けて入ってきた。

「お、早いなー。感心感心～君が新しく入ってきた蛇永命霊くんで間違い無さそうだね。」

「あ、はい！はじめまして蛇永命霊です。……あなたが、上司の"らいさん"ですか……？」

「いかにも！僕が上司の神宮胴らいだよ。これからよろしくね。蛇永くん。」

そう言ってその可愛らしい見た目の子＿＿らいさんは笑った。