Embodying War 【本編】 (ページ14)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:5,196 hit

第１３話　研修指導！１日目【皇羅切　鈩】② ページ14

それからもう２時間後、猫は無事見つかり飼い主の元へと引き取られた。

「いやあ、お前が勘よくて良かったよ、いつもより全然すぐ見つかったし」
いやあ、やっぱし新しい人は凄いなあとか言いながら帰路を歩く皇羅切さんを微妙な顔で笑いながら見つめる。
「ありがとうございます…って、あのいつも猫探しとかしてるんですか…？」

正直気になりすぎて猫を見つけるのにも時間がかかった。多分本調子ならもっと早く探せたが気になりすぎてそれどころじゃなかった。

ああ、そういうことか、なんて納得したように呟くと「実はさ」と改めて困ったような顔で話し出した。

「うち、他の部署とかから届く雑用が大半なんだよね。」
いやーなんて言いながら頭を掻いてそう言う。
その言葉に若干フリーズして
「へっ？」なんて間抜けな声が出てしまう。

「ANNIHILATIONって確かMPの特殊戦闘団体ですよね……？？」

「まぁ、そうなんだけどさ。内情、ほぼほぼ戦闘なしって言うか、強いてするならたまにCREEDって言う敵組織みたいなのが攻めてくる時くらいかなあ……あとは他の部署の助っ人で暴力団体解体するときとかくらい」

いうても戦わないんだけどさーほぼほぼ。
なんて笑いながら言われついでに肩ポンポンされる。

「なんか色々、違うんですね……吃驚しました」

「あはは、そうかもね～………ああそうだ、一応今日もう１件来てるんだ。犬探し」
「また動物ですか」

そうして犬探しも小一時間ほどで終わり、初日の研修指導は動物探しで幕を閉じた。