Ep.56 ページ7
その言葉にジェームズは不思議そうに眉を寄せて首を傾げた
｢お前も俺に何も言わずに列車を飛び降りた｣
『それは突然アルバスが言い出したことで私は関係ないわ』
Aは咄嗟に言う
｢お前の父親やフレッドとジョージでさえ成功しなかったのに。秘訣は？｣
そう言ってジェームズは近場にあった椅子に座って、その隣の机に肘を着いて手に頬を添えながら聞いてきた
『友達を心底思うことよ。あと魔女に捕まらないこと』
そう言いながらAはジェームズの膝の上に向かい合わせて座った
｢魔女って？｣
そう言いながらジェームズはAの腰に両手を回した
『車内販売魔女』
｢あの婆さん？｣
『そう、あいつ。列車の上まで追ってきて、怖い感じだった。ホラー映画に出てきそう』
Aの言葉にジェームズはキラキラと目を輝かせ始めており、Aは呆れたように首を振った
『ほんとにもう二度とごめんよ』
｢そうか？俺は一度くらいやりたかったな｣
その言葉にAは眉を寄せた
｢ジョークだよ｣
『だといいけど』
そう言って2人は笑い合う
｢ほら、続きは？お前たちが変えてしまった最悪な世界の話｣
『はぁー……私じゃない。変えたのはアルバスよ』
｢はいはい｣
おざなりに返事するジェームズの肩を軽く叩いてAは経験してきた世界のことを話した
そのどれにもジェームズは興味深々だったが、殊更Aが死喰い人の生徒の中でのリーダーで、スコーピウスの婚約者であったことに興味を引かれたようだった
｢へぇ！Aが拷問？マグル生まれを？｣
『そうよ。私がその世界の母さんに疑われないためにした拷問は……主にクルーシオよ。床にのたうち回る彼らを見てたの』
そう言ってAは悔やむように俯いた
ジェームズはそんな彼女に慈愛の眼差しを向けて、俯いたことで見える頭頂部にキスをした
『え』
｢よく頑張ったよ、Aは｣
その言葉にAは目を見開いてジェームズを見つめた
｢そんなに見られると照れちゃう｣
ふざけるように言うジェームズをAは堪らず抱きしめて笑った
『ありがとう、ジェームズ』
｢昔からの仲だ。慰めるくらい当たり前だろ｣
『昔は慰め方さえ知らなかったくせに』
｢それは忘れてくれてもいいよ｣
ジェームズにそう言われてAは吹き出すように笑って肩を震わせ、それを感じたジェームズも同じように笑った
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マシュマロ - とても面白くて読んでいてとても (10月22日 2時) (
レス) @page36 id: c1ecb663ab (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - ユズナさん» ユズナさん、いつもコメントありがとうございます！すごく励みになります！シリウスは家族に激甘なので、すぐ丸め込まれてくれるイメージですw (7月3日 21時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - また書いて下さる時を楽しみにしています！すっかりこの小説にハマりましたwスネイプ先生、かっこよすぎ！シリウスが丸め込まれてるの見てて面白かったですww (7月2日 23時) (レス) @page2 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年6月26日 12時
