Ep.68 ページ19
｢父さんに伝言を送る。ここに来る方法は父さんが見つけるよ｣
アルバスが言った
｢記憶を送ろう。憂いの篩みたいに。赤ん坊の後ろから覗き込んで、伝言を送る。まさにそれを受け取るべき時に、彼がその記憶を思い出すように願う｣
『絶対に無理』
スコーピウスの言葉をAは即刻否定した
『記憶を思いだす保証は無いし、赤ん坊のハリーに近づける保証もない』
その言葉にスコーピウスとアルバスは顔を見合せた
｢分かった！僕たちが届ける。40年待って、僕たちがそれを届ける｣
『スコーピウス、分からないの？この時を過ごしたらデルフィーが絶対にヴォルデモートを止める。そうなったら、私たちを確実に殺そうとするし、ハリーは確実に殺される。デルフィーが知っている限りの情報を持って、私の母さんやあなたのお父さんまでも殺されるかもしれないのよ』
Aはそう言うと、足下の石垣に腰掛けてポッター家を見つめた
『私たちにはどうすることも出来ない』
アルバスとスコーピウスはそんなAを見て、また顔を見合わせると、Aを挟むようにして両脇に座った
｢永遠の闇の世界に戻るってなって、一緒にいる相手を選ぶなら、僕は君たちを選ぶ｣
スコーピウスはそう言ってAを慰めるように手を握った
｢悪いけどさ、僕は誰か巨大なやつで、魔法のすごく上手いやつを選ぶな｣
そう言うアルバスにAも鼻で小さく笑い、頷く
『確かに。そっちの方が命の危機は少なさそう』
すると、リリーが乳母車に乗せたハリーを連れて家から出てくるのが見えた
思いのほか、外が寒かったのだろうリリーは赤ん坊を、持っていた毛布で優しく包んだのだった
｢赤ちゃんの毛布だ。あの人はハリーを赤ちゃん用の毛布で包んでいる｣
｢そりゃ、今日はちょっと冷えるからな｣
アルバスの言葉にスコーピウスが言った
｢父さんがいつも言ってた。母親から貰ったものはこれだけだって。ごらんよ。あの人が愛情を込めて赤ん坊に毛布をかけている。父さんはこのことを知りたいだろうな……父さんに教えてあげたいな｣
そう言ってアルバスはリリーたちを悲しげに見つめる
｢僕も父さんに言いたいな……うーん、何を言いたいのかな。多分こう言いたい。僕は時々、父さんが考えている僕より、もっと勇敢になれるって｣
スコーピウスのあとにAは呆れたように息を吐き出した
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マシュマロ - とても面白くて読んでいてとても (10月22日 2時) (
レス) @page36 id: c1ecb663ab (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - ユズナさん» ユズナさん、いつもコメントありがとうございます！すごく励みになります！シリウスは家族に激甘なので、すぐ丸め込まれてくれるイメージですw (7月3日 21時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - また書いて下さる時を楽しみにしています！すっかりこの小説にハマりましたwスネイプ先生、かっこよすぎ！シリウスが丸め込まれてるの見てて面白かったですww (7月2日 23時) (レス) @page2 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年6月26日 12時
