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Ep.66 ページ17

「母、マルフォイに聞くんだ」


その言葉に母の瞳が揺れた


「マルフォイ家なら秘密裏に所有している物なんて沢山あるだろうし、セレート家の指示で隠し持っているものや、書類があるだろう」


「だからあのいけ好かないマルフォイに頭を下げろと?」


母のその態度にシリウスは眉を寄せた


「嫌いな奴に協力を仰ぐのは嫌かもしれないが、そんなことを言ってる場合じゃないことくらい分かってくれ!私たちの娘が、どこか知らない時間軸に取り残されているんだぞ」


そう言い聞かせるようにシリウスは母の両肩を掴んで目を合わせた


グッと涙を堪えるようにする母にシリウスは眉を下げて彼女を優しく抱きしめた


「マルフォイは大人になってもいけ好かないわ」


母がくぐもった声を上げる


「だが、あいつも親だ。スコーピウスがいなくなった時、あいつも慌てていたし、心配していた。同じ親なんだよ、母」


落ち着かせるように静かに言うシリウスに母はグッと拳を握って頷いた


「マルフォイの家に行くわ」


そう言ってシリウスから離れると母は容赦なく散らばった本を踏みつけて書斎から先に出ていった


シリウスはそんな母を見てホッとしたように息を吐くと、入ってきた時よりも散らばった本に意識を向けずに書斎を出て行った


仰々しい真っ黒な門を杖でこじ開けてマルフォイの屋敷の扉前に着くと同時に、丁度ドラコが慌てた様子で家から飛び出してきて母と思いっきりぶつかった


「ちょっと、なんなの?」


母は思い切り眉を寄せて不快そうな声を出す


「セレート、お前たち、なぜ家に来た」


ぶつかった母に突き飛ばされながらもドラコは2人を目に留めて、訝しむように聞いた


「あなたが子供たちを救う方法を知ってるんじゃないかと思って」


その言葉の端々に嫌々だという雰囲気がありありと聞いて取れたが、ドラコは無視をして頷いた


「もちろんだ。セレートには無理だったろうが、私なら子供たちを連れ戻すことが可能だ」


「それを早く言いなさいよ!」


思わず掴みかかろうとした母をシリウスが慌てて抑える


「そうか、マルフォイ。やはり、君の家は法律を無視していたか」


その言葉にはシリウス特有のトゲがあり、ドラコは眉を寄せた

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マシュマロ - とても面白くて読んでいてとても (10月22日 2時) (レス) @page36 id: c1ecb663ab (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - ユズナさん» ユズナさん、いつもコメントありがとうございます!すごく励みになります!シリウスは家族に激甘なので、すぐ丸め込まれてくれるイメージですw (7月3日 21時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - また書いて下さる時を楽しみにしています!すっかりこの小説にハマりましたwスネイプ先生、かっこよすぎ!シリウスが丸め込まれてるの見てて面白かったですww (7月2日 23時) (レス) @page2 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サンマ | 作成日時:2023年6月26日 12時

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