Ep.51 ページ2
「あっ」
ハーマイオニーは出過ぎた態度をとったことに気づいたのだろう、気まずそうな声を出した
「タイムターナーを保管しておくとは、愚の骨頂です!」
マクゴナガルは相当怒っているようだ
「弁明しますと…」
「しかも本棚にですよ。それを本棚にしまった。ほとんど喜劇です!」
遮ってマクゴナガルは声を荒げた
「ミネルバ」
ハーマイオニーの敬称を使わない呼び方に一同はハッと息を飲んだ
「あなたの子供たちは存在すらしなくなったのですよ!」
その言葉にとうとうハーマイオニーも返す言葉が見つからない様子で黙り込む
「こんなことが、私の学校で、私の監視下で起こった。ダンブルドアがあれだけのことをなさったと言うのに、私は恥ずかしくて、自分が許せません」
「分かります」
ハーマイオニーが静かに呟いた
しばしの沈黙の中で、マクゴナガル校長は気を静めたようだった
「やり方は間違っていたにせよ、セドリックを救おうとした意図は気高いものです。
ただし、教訓は、あなたのお父様でさえ、時には聞き入れなかったことですが、勇敢さは愚かさを帳消しにしてくれないということです。常に考えることです。何が可能かを考えるのです。ヴォルデモートに支配された世界は…」
『ゾッとする世界です』
Aが泣きそうな声で言い、シリウスと母が慰めるように肩を撫でた
「みなさんはかくも若い。みなさんは全員、とても若い」
そう言ってマクゴナガルは全員を見渡した
「魔法界の戦いがどんなに暗いものだったか、みなさんは分からないでしょう。あなた達2人は向う見ずでした。この世界は……何人もの人が、私の親しい友人も、あなた方の友人も……多大な犠牲を払って築き上げ、維持してきたものなのです」
その言葉にシリウスが辛そうに顔を伏せたが、母がそれを労わるようにシリウスの肩に首を傾げるようにして頭を乗せた
「はい、先生」
アルバスとスコーピウスとAが各々でそう返事をした
「行きなさい。出ていきなさい。全員です。あのタイムターナーを探して持ってくるのです」
全員が顔を見合せて頷き合い、マクゴナガルを気遣うように見るものもいたが、結局は全員が校長室を何も言わずに出ていった
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マシュマロ - とても面白くて読んでいてとても (10月22日 2時) (レス) @page36 id: c1ecb663ab (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - ユズナさん» ユズナさん、いつもコメントありがとうございます!すごく励みになります!シリウスは家族に激甘なので、すぐ丸め込まれてくれるイメージですw (7月3日 21時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - また書いて下さる時を楽しみにしています!すっかりこの小説にハマりましたwスネイプ先生、かっこよすぎ!シリウスが丸め込まれてるの見てて面白かったですww (7月2日 23時) (レス) @page2 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サンマ | 作成日時:2023年6月26日 12時