19話:好きな人って? ページ20
その日の練習の休憩時間に北が監督と話しているのを見て、美南は休んでる3年の元へ向かった
『信介の好きなやつって知っとる?』
美南はまず最初に尾白に聞いた
尾白はまさかそんな事を聞かれるとは思っておらず、目を見開いた後に考えるように顎に手を当てた
「そんなん考えたこともなかったな。なんや、あいつ好きな人おるんか?」
『そうっぽい?』
「なんで疑問形やねん」
尾白がそう突っ込む
そこへ通りがかった大耳に美南は声をかけた
『なぁなぁ、信介の好きなやつって知っとる?』
「え?北の?知らんわ。あいつのそういう話は聞かんからな」
『そうよなぁ。2年は絶対知らんやろし、赤木』
休憩していた赤木に声をかける
『なぁ、信介の好きなやつって知っとる?』
同じ質問に尾白は額に手を当て、ため息をついた
「んー?知らんけど。なんや、黒崎、北が好きなん?」
『え!?』
赤木は不思議そうに美南を見た
「どしたんや?黒崎?」
『私が、信介を、好き、やと?』
美南は衝撃を受けた顔でゆっくりとそう言って3年たちを見上げた
3年たちは熟年夫婦の名が本物になるか、と緊張の眼差しで美南を見た
『なわけ』
美南は馬鹿にしたように鼻で笑って言った
「なんっやねん!」
尾白はたまらず突っ込んだ
『いや、こっちのセリフやわ。信介と私が?あいつは私の母親みたいなもんやねん。洗濯してくれるし、朝起こしてくれるし、一緒にバレーのテレビ見てくれるし、話し相手になってくれるし』
それを熟年夫婦だと言ってるんだよ!という突っ込みは全員心にしまった
『母親を性的な目で見る方が頭おかしいわ。信介の好きなやつ知れたらちょっとは自立しよ、思っとったけど、必要ないみたいやな』
美南はご機嫌でそう言って去っていった
「いや!アホか!」
尾白はガックリと両手両膝を着いた
美南はそんな尾白の叫びも聞こえず、自立せんでよくなった、といつもより上機嫌だった
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あまね(プロフ) - 完結おめでとうございました!久しぶりに見てめちゃキュンさせてもらいました!ありがとう御座います! (11月18日 0時) (レス) @page39 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
あい - Eカップは大して珍しくないですよ。 (2023年1月4日 9時) (レス) @page10 id: ab06a6fc10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サンマ | 作成日時:2021年11月21日 18時