東リベ “桃太郎”の犬塚【佐野万次郎】4th

132話 ページ12

エマside


看護師「ごめんなさい、私の身勝手なことに巻き込んでしまって・・・。

本当はご家族以外は禁止だと知っていたけど、Aさんのご家族のことは知っていたから、最後だけでもAさんのことを大事に思ってくれていた友達や彼氏に会わせてあげたかったの・・・。」


看護師さんは涙ながらにマイキーに話しかけていた。

マイキーは俯いたままで、頷いたりもしない。

桃野「あの、どうにかしてAの顔・・・・・・見れませんか？

葬式やらないって言ってたし・・・。」

そうだ、Aの家族は葬式やらないって言ってた。

じゃあ、もう私達はAに会えないの・・・？

看護師「死後24時間は法律上火葬できないの。それに、火葬場も空きがないこともあるから、今日中じゃないことは確かよ。」

すると、看護師さんは紙切れを桃野に渡した。

看護師「私の連絡先。Aさんのご家族が依頼した葬儀屋は、私の友人のところだから、何とかしてAさんの火葬の時間を聞いてみる。」

桃野「ありがとう、ございますっ・・・・！」

すると、おじいちゃんが帰ってきて、看護師さんも戻って行った。

桃野に、連絡来たら私達の方にも教えてほしいと言って、マイキーの手を引き、おじいちゃんと一緒に家に帰った。

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