東リベ “桃太郎”の犬塚【佐野万次郎】3rd

113話 ページ35

花垣side


花垣「犬塚さん！」

稀咲「バケモンかよっ・・・！」

犬塚さんはそのまま桃野君とエマちゃんを守るようにして、稀咲の前に立ちはだかっていた。


半間「稀咲行くぞっ！」

稀咲「・・・・・・っああ、佐野エマも頭打ったっぽいからな。」

半間が稀咲の方へ迎えに行き、稀咲がバイクに跨った。

花垣「待て！！」

ブォオオオン！

稀咲達の方へ走ったが間に合わず、半間と稀咲が逃げ去ってしまった。

稀咲達はエマちゃんを狙っていたのか・・・！


桃野「犬塚っ！エマちゃんが全然目を覚まさない！」

桃野君も頭を打ったのか、桃野君の頭からも血が出ていた。

エマちゃんは、さっきから桃野君に呼び掛けられていても目を開けない。

花垣「エマちゃん！」

エマちゃんの元に行き、呼びかけるが全く目を覚まさない。

花垣「くっそおお！！」

桃野「ねえ犬づ」

花垣「・・・？」

桃野君が犬塚さんを呼ぶ声が途中で切られた。

振り返ると、犬塚さんはそのままずっと立っていたままだ。

何かおかしい・・・！


桃野「犬塚・・・・・・？」

桃野君が震えるような声で犬塚さんを呼びかける。


バタンッ！


桃野「犬塚っ！！！」

犬塚さんがうつ伏せに倒れた。

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