56話 ページ7
A視点
「お連れしました！ガープ中将！！」
「おう！コビーはもう下がっていいぞ」
「はい！失礼します！！」
コビーはそう言って出て行きアタシはガープさんの執務室に入った
「何か用ですか？」
「いや、ちょっと話を聞きたくてな。
どうだ、茶でも一杯」
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
とんとんとガープさんが座ってるソファの隣に手を叩いていたのでガープさんの隣に座りガープさんは湯呑みにお茶を注いだ
取り敢えず、怒られる訳じゃなさそう
「お前さんが珍しく海賊を取り逃したと聞いてな」
「……その話ですか。
中将だってそれくらいあるでしょう。
それに、アタシはこの前トラファルガーを逃しています。
アタシだって逃す事くらいありますよ」
「ぶわっはっはっはっ！」
アタシが喋ったら突然ガープさんは笑い出した
え、なんで……？
変な事は言ってない筈だけど……
「気づいとらんみたいじゃが、Aが海賊を取り逃したと報告をする時は言い訳じみた事は言わん。
ただ、次は逃さないとだけ言い切るのに対して今回はどうじゃ！
言い訳をスラスラと並べて、センゴクも何かあったと勘付いておったぞ！」
豪快に笑いながら指摘された事を聞き、笑みを浮かべながらも内心穏やかじゃなかった
マジか、お咎めなしと思ったのに……
「で？麦わらのルフィを何故逃した？」
……このまましらばっくれた所でバレてるんだろうなァ……
ガープさんとセンゴクさんには……
「別に好きで逃してませんよ。
ただ、アタシがもしスモーカーと同じ状況だった時にアタシは果たして麦わらを捕まえたかどうか考えて逃すなと思いました。
なので、今此処で捕まえればスモーカーはきっと悔しく感じると思い逃しました」
「ほほう、そうか」
ズズッと音を立ててガープさんはお茶を飲んだ
……お願いだから、コレに納得して罰はアタシだけに……
「そう警戒するでないわ。
この事はセンゴクにも言わん。
ルフィも悪運は強いようじゃ」
「？随分と親しげなんですね」
「まァな。
彼奴はわしの孫じゃからの」
「は……？」
え、い、今なんて……？
「が、ガープさんの孫が麦わら！？」
え！？ガープさんに孫とか居たの！？
と言う事は息子も！？
「あ、コレ内緒じゃった。
じゃあ、今の……無し！」
満面の笑みを浮かべてそう言ったガープさんにアタシは頭を抱えた
……この人のこう言う所、クザンさんと似てるけど2人共ホントに直して欲しいと思う
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