82話 ページ33
A視点
「なんじゃ？
取り込み中じゃったか？」
「まァ、取り込み中ちゃ取り込み中ですけど……」
「なんか用があって此処に？」
「いや、別に」
その言葉を聞いてアタシとハートとクザンさんはカクンと体を傾けた
「特に用は無かったんですね」
「強いて言うなら、茶貰いに来た」
「なんでおれの所なんだよ……」
「ガープ中将〜！」
3人でガープさんの対応に半ば呆れていたら突然ナナが猫撫で声でガープさんの元に駆け寄った
「酷いんです！
皆んなして私を悪者扱いして……」
「知らん」
ガープさんはそんなナナの訴えを無視してソファにドカッと座った
「ほら、はよ茶を出さんか！」
「自由人だなァ、ホント……」
「と、取り敢えずキッチンお借りしますね！」
クザンさんは頭を抱えていたらハートがお茶を作りに向かった
「で？なんの話じゃ」
「アタシが大将やガープさん達から特別扱いをされるのが気に食わなくてアタシがやった書類を自分の手柄にしたそこの女の話です」
「特別扱い？
ぶわっはっはっはっはっ！」
笑い事でもないんですけど……
「そりゃ、Aには確かに特別扱いしとるわな！」
「！やっぱり……！」
「他の奴等に同じ事をしたらどんなに志願者が多くても殆どが海兵を辞めていくからのぉ！」
「え……？」
「どうぞ」
素っ頓狂な顔をしてるナナに対してハートは出来たお茶を渡してガープさんは湯呑みを持ってズズッと音を立てながら飲んだ
「じゃあ、もし今から殆ど反撃出来ない状態でボコボコにされる覚悟は出来ておるのか？」
「な、何を突然……」
ガープさんの問いにナナは冗談でしょと言わんばかりの表情を見せた
「確かに、Aには特別に稽古をつけておったわ。
わしはインペルダウンへAに海楼石の錠を付けた状態で放り込み、エレベーターは使用させず自力でレベル1からレベル6まで降りてくるように指示をし、レベル6まで来たらまたレベル1まで戻ってくる様に訓練をさせた。
マゼランや獄卒獣達にも協力させて、Aは何回も毒の餌食となり、立てない程ボコボコにされておった。
勿論、わし直々に稽古も付けてやったわい。
センゴクも珍しくやっておったのォ。
まァ、手も足も出らんかったがな！
ぶわっはっはっはっ！」
平然と笑いながらお茶を飲むガープさんに対してナナとハートは顔を青ざめながら聞いていた
と言うか、アタシもその頃の痛みを思い出して軽く青ざめた
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