81話 ページ32
A視点
さてと、次はクザンさんの元に行くか……
折角移動時間を短縮出来るようにと思ったのにコレじゃあ意味ないじゃん
そう思いながらクザンさんの執務室に向かい、着いたら失礼しますと言い襖を開けた
中にはクザンさんとナナ、そしてまだハートが残っていた
「！？A中将！？
書類を持って行き忘れましたか？
言って下されば取りに向かいましたのに……」
「いや、それとは別件」
そう言ってクザンさんの元に足を歩かせた
「別件って？」
「ナナに関してです」
「もしかして、書類の乗っ取りとか？」
「ご存知でしたか」
「いや、その事を今ハートちゃんと話してた所でさ。
おれもさっき分かったし、ホント情けないよ。
字が似てるのかと思いきや、全くもって似てなかったし……
どうしてそんな事をした訳？」
クザンさんはあくまで優しくナナに聞いていた
そしたらナナは自分の思いを叫んだ
「っ……だって……！
A中将だけ特別扱いされて可笑しいじゃないですか！！」
思いっきり叫んだ言葉にアタシは目が点になった
アタシが……特別扱い？
誰から？
「A中将が特別扱い？」
先に反応したのはハートだった
「そうですよ！！
大将達から目をかけられて、元帥やガープ中将達からも可愛がられて！！
特別扱い以外の何があるんですか！！」
もう吹っ切れたのか思いっきり怒鳴りながらそう言ってきた
クザンさんは「化けの皮が剥がれたなァ」とか呑気な事を言いながら頭をポリポリと掻いていた
「取り敢えず、ナナちゃんには処罰が降るからそのつもりで」
「！？な、何故ですか！？」
「何故って……」
アタシとクザンさんは何故と言う言葉を聞いて頭を抱えた
いや、普通に考えて処罰もんでしょ……
なんで罰が無いと思った訳？
「頭悪すぎだろ」
「！？ど、どう言う意味ですか！！」
ハートが独り言みたいに呟いた言葉が聞こえたみたいでナナは真っ先に反論した
「他人の手柄を横取りした挙句自分の功績にしといてなんで罰が1つも無いって考えに至るの方が理解に苦しむって言ってんだよ」
アタシ達の思っていた事をハートが代弁してくれたみたいにナナへ話していた
「アレはA中将がやった仕事であって、お前の手柄じゃねェ」
ハートが睨むように言えばナナは一瞬怯んだが直ぐに言葉を続けた
「1人だけ特別扱いなんて納得いきません！！
コネだか体売ったのか知りませんけど、納得の出来る理由を説明して下さい！！」
そう叫んだ瞬間突然襖が開き入ってきたのはガープさんだった
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