80話 ページ31
A視点
「なんの話ですか？」
「この書類は彼奴が自分がやると名乗り出たから任せた書類じゃ。
そして、その書類をお前さんにやらせて自分の功績に仕立てようとした。
どおりでどんな書類でも直ぐ提出されるわけじゃ」
その言葉を聞いてあの時の仕返しかと理解した
「コレだから今時の海兵はって思うんですよね」
「お前さんも十分今時の海兵じゃ！！」
「否定はしませんよ。
対処はどうしますか？」
「クザンにやらせぇ！
わしの管轄じゃありゃせんからのぉ！」
気が立ってるのか怒り口調で言われて追い出されるように外に出された
思いっきり襖を閉められてアタシは立ち尽くしながらも頭をポリポリ掻きながらどうしたもんかと思った
そもそも、絶対行くタイミング間違えた
多分、気が立ってた時にアタシが行って今さっきの事があって更に気が立って追い出された
まァ、サカズキさんが怒ってない日ってあまりないんだけど、偶にある機嫌がいい時は優しいんだよね
その機嫌がいい日ってのが早々ないんだけど
提出すべき物は出したし、次はボルサリーノさんの元に行くか
あァ、後クザンさんにもさっきの事を報告しなきゃいけないのか……
クザンさんの元に行く手間を省く為にハートに頼んだのに結局行く羽目になったし……
「ハァ……ふぁ」
ホント、ため息が絶えないなァ……
おまけに欠伸も出たし
欠伸は何時も出てるけど
そう思いながら執務室に戻り、書類を持ってボルサリーノさんの元へ向かった
「失礼します」
中に入ったらボルサリーノさんは見ていた資料を置いてコッチを振り向いた
「どうかしたのかィ〜？」
「書類の提出をしに来ました」
「？おっかしィねェ〜。
Aに頼んだ書類は無い筈だけど……」
サカズキさんと似たような事を言われながらも書類を渡したらボルサリーノさんも驚いた表情をしていた
「コレは……ナナちゃんに頼んだと思ったけどねェ〜」
「ボルサリーノさんもですか」
「と言うとォ〜？」
「さっきサカズキさんにも言われました」
「そうなると、ナナちゃんには色々と聞かなきゃいけない事が増えたねェ〜」
「大変ですね」
「まるで他人事のように言うねェ〜」
「アタシは別に今の地位を維持できるのであればそれ以上の功績はいらないです」
「それが例え他人の功績になったとしてもかィ〜？」
「別に構いませんよ。
強いて言うなら、其奴がもし死にそうになっても助けるとかはしませんけど」
ニタリと笑えばボルサリーノさんも笑ったのを見た後、失礼しますと言い外に出た
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